【サンホセ/コスタリカ 12日 AFP】首都サンホセ(San Jose)のロシア大使館で11日、武装したキルギス人の男がロシア人大使館員8人を含む9人を人質に立てこもった。現在警察隊が大使館を取り囲んでいる。

 現地テレビ局は目撃者の話として、Valery Nikolaenko駐コスタリカ露大使も人質の1人と報じていいる。コスタリカ政府関係者はこれについて明らかにしていない。

 警察の交渉人は、「現在までのところ、犯人が人質を取って立てこもる動機や理由は不明」と述べ、人質解放に向けた交渉も始まっていると話すが、詳細は明かしていない。

 事件は現地時間の午後12時30分(GMT18時30分)ごろ、20歳ぐらいの男性が母親と共にパスポートの更新を理由にロシア大使館建物に入った後に発生。

 現地テレビ局は、犯人の名前をRoman Bordayanと報じている。同テレビ局によると、犯人はかつて旧ソビエト連邦の一部だったキルギス出身で、これまでコスタリカに1年ほど滞在していたという。

 現地報道によると、犯人はロシア人にコスタリカでの仕事を持ちかけられたが、話が詐欺まがいだったことで財産を失っており、またキルギス国籍が理由でロシア大使館でのパスポート更新を拒否されたという。

 写真は同日、サンホセのロシア大使館を囲む警官隊の1人。(c)AFP/Yuri CORTEZ