【ムバンガポンゴ/カメルーン 9日 AFP】乗客乗員114人全員が死亡したケニア航空(Kenya Airways)の航空機墜落事故で8日、緊急作業員らが遺体回収作業を続ける中、墜落現場発見の遅れに対する疑問が広がっている。同航空会社のボーイング(Boeing)737-800機は4日夜、暴風雨の中ドゥアラ(Douala)の空港を離陸直後、マングローブの湿地帯に墜落した。

 捜査員は7日、データ記録装置は回収したが、操縦士と管制塔との詳細な会話が録音されているボイスレコーダーはまだ発見していない。

 当局は墜落場所の特定までに48時間近くも要しており、航空機が離陸直後に墜落したことが明らかとなり、対応の遅れに対する非難の声が高まっている。

 同航空会社のJames Ouma機長はケニアのナイロビ(Nairobi)で記者会見に臨み、「離陸後約30秒で機体は墜落した」と語り、また機体が滑走路から5.42キロメートルの地点で発見されたことを明らかにした。

 前夜の回収作業で29人の遺体が回収されている。生存者はないもよう。

 写真は同日、ドゥアラ郊外のムバンガポンゴ(Mbanga Pongo)森林で墜落した機体から回収された犠牲者の遺体を確認する医療関係者。(c)AFP/KAMBOU SIA