【ラスベガス/米国 5日 AFP】(一部訂正)ボクシング、WBCスーパーウェルター級タイトルマッチ。挑戦者のフロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.、米国)は、同級王者のオスカー・デラホーヤ(Oscar De La Hoya、米国)と対戦。試合はメイウェザー・ジュニアが12ラウンド判定の末に2-1(116-112、115-113、113-115)でデラホーヤを破り、5階級制覇となるタイトルを獲得した。

 試合は開始のゴングと共にデラホーヤが自らの信念に基づいた出だしの良さを見せ、予想以上にハイテンポな戦いとなった。デラホーヤは、第4ラウンドにロープ際へ追い込んで9発ものボディブローを放つなどメイウェザー・ジュニアに連打を浴びせたがダメージは浅く、逆に守備を固めて一発のカウンターを狙っていたメイウェザー・ジュニアは、徐々に自分のリズムを掴み出し、第6ラウンド過ぎからは序盤の攻勢とは打って変わって疲れの見えてきたデラホーヤを防戦一方にするなど完全に主導権を握った。その後、最終12ラウンドにデラホーヤが一瞬巻き返しを見せたが、決定的な場面を作れず試合は終了し、2人のジャッジから優勢の支持を受けたメイウェザー・ジュニアがタイトルを獲得した。

 この勝利でメイウェザー・ジュニアは連勝記録を38(38戦38勝0敗)にまで伸ばし、一方で6階級を制覇している王者のデラホーヤは生涯成績を38勝5敗とした。

 試合後にメイウェザー・ジュニアは「簡単だった。彼はタフだったが、ベストのボクサーを倒すまでには至らなかった。今日はパンチが見えるほど試合中は最高の状態を維持する事ができた。今日の試合はいわゆるボクシングの最高傑作。彼は、現段階で最強のボクサーの1人だが、自分も現在の最高のボクサーであることを証明できた」と勝利の喜びを語り、「もう引退するよ。やるべきことはやった」とこれが最後の試合になると明言した。

 一方で判定勝ちを確信していたデラホーヤは「勝ったと思った。切れの良い強いパンチが打てていて、パンチを当てるたびメイウェザー・ジュニアにダメージを負わせていた。積極的に戦った。そうじゃなかったら試合にならない」と語り、前半に猛攻を見せるも後半は息切れする形となった試合を振り返った。(c)AFP