ニモ、本当は家に帰るのは難しくない? 60%の稚魚が帰巣 - オーストラリア
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【シドニー/オーストラリア 4日 AFP】映画「ファインディング・ニモ(Finding Nemo)」では、ニモが家へ帰るのは簡単ではなかった。でも、実は、稚魚の頃、海洋に出たカクレクマノミ(clownfish)の多くが、自力で親元に戻ってくるという調査結果が米科学誌「サイエンス(Science)」の最新号に掲載された。
■稚魚のうち60%が帰ってくる
白とオレンジのしま模様を持つ、映画の主人公ニモのモデルになったカクレクマノミはサンゴ礁に生息する。
パプアニューギニア(Papua New Guinea)の自然のままのサンゴ礁を調査研究するオーストラリア、米国、フランスの科学者チームは、稚魚のころ海洋に送り出されたカクレクマノミの60%が、出生場所である小さな岩礁に戻ってくることを発見した。
オーストラリアのジェームス・クック大学(James Cook University)に所属する研究チームの一員は、約300匹のメスのカクレクマノミとフウライチョウチョウウオ(vagabond butterflyfish)に関する研究について、「われわれがパプアニューギニアのサンゴ礁で見つけた稚魚の60%は、実際にここで産まれたものだ」と説明。
「カクレクマノミの稚魚が生まれた場所にたどり着くまでの移動距離はつかめていないが、移動時間はおおむね11日間だ」という。
■追跡調査を可能にした「タグ付け」
同氏によると、この発見をもたらしたのは「タグ付け技術」は、サンゴ礁の管理と、絶滅が危ぶまれている魚種資源の回復支援に改革をもたらす可能性があるという。
「タグ付け」とは、無害の特定物質を注射されたメスの魚が産卵すると、その卵にも特定物質が伝わり、後に稚魚の観測が可能になるというもの。
こうした研究や発見は、どのような範囲に稚魚が分散するかの調査を助け、それにより正確な海洋保護地域の設定を可能にするという。
研究チームは現在、インドネシアのバリ島で、一部海域で乱獲されたアカジン(coral trout)のタグ付けに取り組んでいる。
タグ付けは個体数と将来の漁獲を維持するため、実際に保護すべき岩礁を選ぶのに役立つという。
写真は水槽で泳ぐカクレクマノミ(2006年9月6日撮影)。(c)AFP/Sam YEH
■稚魚のうち60%が帰ってくる
白とオレンジのしま模様を持つ、映画の主人公ニモのモデルになったカクレクマノミはサンゴ礁に生息する。
パプアニューギニア(Papua New Guinea)の自然のままのサンゴ礁を調査研究するオーストラリア、米国、フランスの科学者チームは、稚魚のころ海洋に送り出されたカクレクマノミの60%が、出生場所である小さな岩礁に戻ってくることを発見した。
オーストラリアのジェームス・クック大学(James Cook University)に所属する研究チームの一員は、約300匹のメスのカクレクマノミとフウライチョウチョウウオ(vagabond butterflyfish)に関する研究について、「われわれがパプアニューギニアのサンゴ礁で見つけた稚魚の60%は、実際にここで産まれたものだ」と説明。
「カクレクマノミの稚魚が生まれた場所にたどり着くまでの移動距離はつかめていないが、移動時間はおおむね11日間だ」という。
■追跡調査を可能にした「タグ付け」
同氏によると、この発見をもたらしたのは「タグ付け技術」は、サンゴ礁の管理と、絶滅が危ぶまれている魚種資源の回復支援に改革をもたらす可能性があるという。
「タグ付け」とは、無害の特定物質を注射されたメスの魚が産卵すると、その卵にも特定物質が伝わり、後に稚魚の観測が可能になるというもの。
こうした研究や発見は、どのような範囲に稚魚が分散するかの調査を助け、それにより正確な海洋保護地域の設定を可能にするという。
研究チームは現在、インドネシアのバリ島で、一部海域で乱獲されたアカジン(coral trout)のタグ付けに取り組んでいる。
タグ付けは個体数と将来の漁獲を維持するため、実際に保護すべき岩礁を選ぶのに役立つという。
写真は水槽で泳ぐカクレクマノミ(2006年9月6日撮影)。(c)AFP/Sam YEH