【カイロ/エジプト 2日 AFP】イスラエルのアミール・ペレツ(Amir Peretz)国防相が、昨年のレバノン進攻失敗の責任を引き受け、同日中にも辞任を発表する意向であることが明らかになった。

 軍および国営ラジオは「ペレツ国防相は数時間以内に辞任を発表するだろう」と報じた。日刊紙「マーリブ(Maariv)」はウェブサイト上で、「(レバノン進攻に関する政府調査委員会による)中間報告書の結論をペレス防衛相は受け入れ、公務を遂行する者に求められる行動規範に則し
て(辞任の)決断をした」とする国防相側近の談話を引用した。

 ペレス氏は、エフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相が党首を務める与党カディマ(Kadima)の連立パートナーである労働党の党首でもあるが、労働党本部は報道に関する声明を拒否した。

 政府調査委員会は4月30日、レバノンに拠点を置くイスラム教シーア派武装組織ヒズボラ(Hezbollah)との2006年の戦闘に関する中間報告書を発表し、この戦闘が「重大な失敗」だったとしてオルメルト首相や軍幹部を非難した。

 ペレツ国防相に関しては、労働組合畑出身で、国防相就任前の軍事経験は徴兵時代の兵役のみに限られており、「国防相としての機能を満足に果たせなかった」と厳しく批判した。

 ペレス国防相が辞任した場合、レバノン進攻をめぐる進退の中では最高位の指導者の引責となり、自身の率いる与党内からも辞任要求があがっているオルメルト首相にとって、後追いへのプレッシャーがさらに高まることになる。
 
 34日間に及んだレバノン進攻の犠牲者は、イスラエル政府の発表によるとレバノン人1200人、うちほとんどが民間人だった。一方、イスラエル側の犠牲者は160人で、大半が兵士だった。調査委員会の中間報告書は、オルメルト首相は「判断、責任、慎重さという点において深刻な過ちを犯した」と非難した。

 レバノン進攻は、昨年7月12日に国境周辺でのヒズボラとの戦闘で拉致されたイスラエル兵士2人の解放を目的に開始されたが、目的は達成されないままヒズボラとの戦闘は激化し、レバノンの民間人のみならず、イスラエル北部でも市民数十人が大量のミサイル攻撃の犠牲となった。

 写真は2006年7月27日、テルアビブ(Tel Aviv)でイスラエル軍のダン・ハルツ(Dan Halutz)参謀総長と共同記者会見に臨んだペレツ国防相。(c)AFP/OFER VAKNIN