【ラグナビーチ/米国 1日 AFP】カリフォルニア州南部で近年まれに見る大規模な赤潮が発生し、サンフランシスコからサンディエゴ(San Diego)にかけての海域で、鳥やアザラシ、イルカが死ぬ被害が出ている。

■食物連鎖を通じ、藻が蓄積した有害物質が体内に

 毎年、海水温度が上昇する季節になると藻類が繁殖し増殖するが、今年は特に季節の到来が早く、まれに見る繁殖量で極端に密集している。この藻類には、体内に入ると健康に害を与える天然有害物質、ドーモイ酸が含まれている。

 鳥類や海洋哺乳類は、魚介類と甲殻類を餌としている。そして、魚介類と甲殻類は藻を餌としていることから食物連鎖を通じ、鳥類や海洋哺乳類も有害物質を体内に蓄積することになる。

 脳に障害が引き起こされると助かる見込みは少なく、クジラの被害も報告されている。

■保護された施設で死亡するアザラシやイルカも

 カリフォルニア州保健福祉省(US Department of Health and Human Services)は先週レジャーないしは商業的に捕獲されたイワシ、カタクチイワシ、ロブスターとカニなどの甲殻類を食べないよう警告を発令した。

 対象地域は同州南部のロサンゼルス、オレンジ(Orange)、ヴェンチュラ(Ventura)、サンタバーバラ(Santa Barbara)の4郡となっている。

 この数日間で保護施設にやってきたアザラシおよそ30頭のうち、生き延びることができたのは8頭。死んでゆく成獣のはほとんどが雌で、母親に死なれた子アザラシは飢えるか捕食されるかしかない。

 サンフランシスコでは2002年と2003年にも赤潮の被害に見舞われ、合わせて1000頭を超えるアザラシと50頭を超えるイルカが死亡または病気になる被害が出た。

 写真は4月30日、カリフォルニア州ラグナビーチの太平洋海洋哺乳類センター(Pacific Marine Mammal Center)で、育児室に保護されている栄養失調のアザラシの子ども(左)とゴマフアザラシの赤ちゃん。(c)AFP/Getty Images David McNew