【クウェート市/クウェート 1日 AFP】中東歴訪中の安倍晋三首相は4月30日、クウェートを訪問した。安倍首相は、サバハ・アハマド・ジャビル・サバハ(Sabah al-Ahmad al-Jabir al-Sabah)首長、ナセル・ムハンマド・アハマド・サバハ(Nasser Muhammad al-Ahmad al-Sabah)首相と相次いで会談し、イラクの安定化とイラン核問題の解決に向けて協力することを確認した。日本の首相によるクウェート訪問は初の出来事。

 会談後に発表された共同声明のなかでクウェート側は「日本への安定した原油供給を約束」し、日本側はクウェートに対し「技術面をはじめ原油関連産業の発展に向けて協力」することで合意した。

 日本はクウェート最大の原油輸出先となっており、クウェートから日本への2005年の輸出量は8432億円。日本の原油総輸入量の約8%を占める。

 クウェートに先立ち、安倍首相はサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)を訪問し首脳らと会談。アラブ首長国連邦では資源開発プロジェクトの融資をまとめている。

 安倍首相はエネルギーの安定供給を図るため、原油大国である中東諸国との関係強化を目的に中東5か国で積極的な資源外交を展開している。

 写真はクウェート市(Kuwait City)で30日、安倍首相(左)を出迎えるサバハ首相(右)。(c)AFP/YASSER AL-ZAYYAT