【ガザ市/パレスチナ自治区 1日 AFP】パレスチナ自治政府高官は4月30日、イスマイル・ハニヤ(Ismail Haniya)首相率いる同政府が、ガザ地区(Gaza Strip)で英国放送協会(BBC)の記者を誘拐した犯人と接触したと伝えた。

 政府当局者が誘拐犯との接触を認めたのは今回が初めて。BBCのアラン・ジョンストン(Alan Johnston)記者は3月12日、帰宅途中にガザ市(Gaza City)で拉致された。

 同高官は匿名を条件に「ハニヤ首相の特使が今日、誘拐犯の代表と面会し、自治政府の名においてジョンストン記者を直ちに解放するよう強く求めた」とAFPに語った。

 一方、パレスチナ自治政府のAzzam al-Ahmed副首相は「われわれは細心の注意を要する重要な段階に達した」とし、「誘拐犯は自分たちが難しい状況に置かれていることを理解すべき」と語った。

 ジョンストン記者はこれまでガザ地区で誘拐された欧米人の中では最も長期にわたり拘束されているが、副首相によると、誘拐犯は同記者の健康状態は「良好」と強調しているとのこと。

 写真は同日、エジプトのカイロ(Cairo)でジョンストン記者の解放を求める集会に参加する記者。(c)AFP/ALI Al-SAADI