【香港 26日 AFP】香港の中国返還10周年を記念して中国中央政府から寄贈されたパンダ2頭が26日、香港に到着し歓迎を受けた。

 民政局の何志平(Patrick Ho Chi-ping)長官は歓迎式典で「パンダがここで元気に過ごせるように」と歓迎の言葉を述べた。

 生後20か月のパンダはそれぞれ体重約60キログラム。名前は公募で7600件の応募の中から選ばれ、楽しいという意味の「楽楽」(ルールー)と、豊かという意味の「盈盈」(インイン)と名付けられた。

 空輸のため飛行機の騒音でパンダを驚かさないよう、香港国際空港(Hong Kong airport)を迂回(うかい)させられる飛行機も出た。

 空港到着後、警察に護衛されて海洋テーマパークの香港海洋公園(Ocean Park)に輸送され、返還10周年となる7月1日の一般公開に向けて生活を始める。同公園には既に、返還2年後の1999年にやはり中央政府から贈られたパンダの安安(アンアン)と佳佳(ジァジァ)が生活している。

 新華社(Xinhua)通信によると、パンダは特注のおりに入れられ、飼育員5人に付き添われて、中国南西部の四川(Sichuan)省から3時間かけてトラックと飛行機で輸送された。

 テレビでは、警察車両に付き添われて成都(Chengdu)の空港に到着し、水を与えられて飛行機に乗せられる様子が放映された。また、パンダの健康状態を定期的に調べるため獣医師も添乗した。

 中国のシンボルとされる愛らしいジャイアントパンダは世界で最も絶滅が危惧(きぐ)される種の1つとされている。

 写真は四川省臥龍(Wolong)のパンダ研究センターで食事中の「楽楽」と「盈盈」(3月20日撮影)。(c)AFP/GOVERNMENT INFORMATION SERVICE(GIS)