【オスロ/ノルウェー 26日 AFP】米国のコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)国務長官は26日、米国が東欧に配備を計画しているミサイル防衛システムはロシアに脅威を与えるものではないとし、ロシア政府に対し「冷戦時代の論理」の適用を止めるよう要請した。

 北大西洋条約機構(NATO)の非公式会合に出席するため、ノルウェーのオスロ(Oslo)に到着したライス長官は、配備計画は小規模なもので、ロシアに脅威を与えるにはほど遠いと述べた。米国の計画は、ポーランドに迎撃ミサイル発射基地を設置し、チェコのレーダー基地と連動させるというもの。

 一方、同日、モスクワでは、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領が、90年代にワルシャワ条約機構(Warsaw Treaty Organization)とNATOの東西両陣営が通常兵器の削減を目指して調印した「欧州通常戦力(Conventional Forces in Europe、CFE)条約」の義務履行凍結を表明、西側諸国へ警告を発した。CFE条約をこれまでに批准しているのはロシアを含む4か国のみで、条約は未発効のままだ。

 これに対し、ライス長官は26日、ノルウェーのヨーナス・ガール・ストーレ(Jonas Gahr Stoere)外相との会談後の記者会見で、「現実的に考えれば、東欧に迎撃ミサイル10基や数個のレーダーを配備したところで、(ロシアの)戦略的抑止力を脅かすことなどないことは、誰の目にも明らかだ」と述べた。

 また「迎撃ミサイル2、3基で、数千の弾頭を保有したロシアの戦略的核抑止力に対抗しうるなどばかげた考えだ」と指摘した。

 写真は26日、オスロのノルウェー政府迎賓館でストーレ外相と共同会見へ向かうライス米国務長官。(c)AFP/Heiko Junge/SCANPIX NORWAY