【ニューヨーク/米国 21日 AFP】国連安全保障理事会(UN Security Council)の議席数拡大をめぐる話し合いが20日、ニューヨークの国連本部で再開されたが、加盟国間に合意がないことを示す報告書が公開されるなど、最終合意までは遠い道のりとなりそうだ。

■多数の国が「妥協が現実的」

 加盟192か国との3か月にわたる協議の結果取りまとめられた報告書は、加盟国に公開された後、バーレーンのハヤ・ラシド・ハリファ(Haya Rashed al-Khalifa)氏が議長を務める5月3日の国連総会での議論のたたき台となる。

 5か国からなる「まとめ役」による報告書は、ほとんどの加盟国が安保理拡大を支持しているものの、拡大の方法では合意が見られないと指摘している。報告書自体は最終的な提言を盛り込こんでいないが、多くの加盟国が、妥協する必要性を感じていることを指摘している。

 報告書には、「多くの加盟国が、自国にとって最善の策が実現不可能であることを理解しつつ、現状をふまえ次善の解決策を模索することが現実的と信じている」と述べられている。

■常任理事国の「拒否権」なども検討の対象に

 報告書は、期限を定めて協議結果の見直しを義務づけるなど「中間段階の取り決め」を採用しつつ、少しずつ前進することを提案している。

 さらに、安保理改革実現までの移行期には、地域別の議席配分、常任理事国5か国による拒否権の行使などの現制度の是非も検討の対象とすることを提案している。

 安保理は現在、中、米、仏、英、および露の常任理事国5か国と非常任理事国10か国の合計15か国で構成される。常任理事国はあらゆる議案について拒否権を行使できる。安保理の構成は1945年の国連創設以来ほとんど変わっていない。

 多数の加盟国は、現在の国際状況を反映して発展途上国に配分される安保理議席数を増やすことを主張しているが、その方法に関して合意に至らない膠着状態が続いている。

 写真は17日、安保理議場前で記者団の質問に答える潘基文(パン・キムン、Ban Ki-Moon)国連事務総長。(c)AFP/Stan HONDA