【ロンドン/英国 20日 AFP】サッカー、イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)の副会長を務めるデヴィッド・デイン(David Dein)氏の辞任を受けて、クラブ内には不穏な空気が流れている。

 デイン氏は、自身が保有するクラブの株式14%を、現在11%の株式を保有する米国人投資家のスタン・クロンケ(Stan Kroenke)氏に売却することに賛成していた。一方、国内リーグで最も保守的な残りのクラブ役員はデイン氏の考えに反対し、デイン氏をクラブから排除しようとしていた。

 選手たちからの信頼が厚かったデイン氏の辞任は、クラブ運営に支障をもたらし、更にはアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督の立場を危うくさせることにもなるだろう。

 元アーセナルのイアン・ライト氏(Ian Wright)は英国のラジオ放送局「talkSPORT」の取材に対し、「選手たち、特にティエリー(ティエリー・アンリ、Thierry Henry)の落胆は大きいはずだ。デイン氏は、毎試合後必ず控室を訪れ、全選手と握手を交わしていた人なので、監督と選手が100%デイン氏を支持していることは、分かり切ったことだ。またデイン氏はベンゲルに何の相談もせずに話を進める人物ではないので、この問題の余波は大きいと考えている。」とクラブに対する影響について自身の考えを語った。

 ベンゲル監督はクラブの取締役会に出席し、クラブのこれからに関して話し合った。

 会議を終えたベンゲル監督は、「デヴィッドはここ10年、クラブの成功に非常に貢献してきた人物なので、クラブにとってとても残念な日となった。我々は親しく仕事する関係だったのでとても残念に思う。それでも残りの役員たちとの関係は良好であり、我々はいつでも互いに理解し合おうと努めている。」と語った。

 既にメジャーリーグ・サッカーのコロラド・ラピッズ(Colorado Rapids)、NBAのデンバー・ナゲッツ(Denver Nuggets)、NHLのコロラド・アバランチ(Colorado Avalanche)を所有するクロンケ氏がデイン氏の保有する株式を取得していた場合には、クラブの筆頭株主となるはずだった。

 写真は、プレミア・リーグ、ニューカッスル(Newcastle)戦に臨むベンゲル監督(2007年4月9日撮影)。(c)AFP/PAUL ELLIS