【ブカレスト/ルーマニア 20日 AFP】ルーマニア議会は19日、トライアン・バセスク(Traian Basescu)大統領(55)の弾劾に向けた最初の手続きとして、同大統領の職務停止を投票で決定した。1月に欧州連合(EU)に加盟したばかりのルーマニアは、政治的な混乱に陥ることが懸念される。

 バセスク大統領と長期にわたり確執のあるカリン・ポペスクタリチェアヌ(Calin Popescu-Tariceanu)首相は、「わたしは大統領に対し、辞職して大統領職に関連するあらゆることから手を引くことを、自ら決断するよう求めた」と発言。

 大統領は、議会が職務停止を投票で決定すれば辞職すると述べている。このためルーマニアでは大統領選挙が開催され、バセスク大統領も新たに立候補すると見られている。同大統領は国内で人気が高く、再選する可能性もある。

 職務は、投票後48時間以内に正式に停止されるが、大統領の側近によるとその時点で大統領は辞職を発表するとしている。

 また、大統領の弾劾は国民投票によって賛否が問われ、国民投票は今回の投票から30日以内に行われなければならない。

 職務停止には総議員数469人のうち235人の支持が必要とされたが、322人が賛成し、108人が反対、10人が棄権という結果になった。

 大統領は、すべての国家機関に自身の支持者を置くことによる支配、法律への干渉、国内経済においてマフィアの利得を保護しているなど、19の憲法違反を犯したとして非難されている。

 写真は同日、ブカレスト(Bucharest)の議会で行われる投票の様子。(c)AFP/DANIEL MIHAILESCU