【アルジェ/アルジェリア 12日 AFP】首都アルジェ(Algiers)で11日に発生した爆弾テロ事件で、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)が同日、犯行声明を発表した。現地では2件の自動車爆弾テロにより少なくとも23人が死亡、160人以上が負傷し、首相府も爆発に巻き込まれた。

 北アフリカ諸国では、各当局が武装勢力に対する取り締まりを行なっているが、隣国モロッコでの連続自爆テロに続くアルジェリアの事件により、地域全体で武装勢力の活動が再活性化するのではないかとの懸念が高まっている。

 警察当局によると、第1の事件はアルジェ中心部の官庁街で発生し、実行犯が爆発物を仕掛けた車を自爆させた。爆発により少なくとも12人が死亡、118人が負傷したと見られるが、犠牲者の数は増える恐れもある。

 第2の事件はアルジェ東部の郊外地域で数分後に発生。実行犯らが車両もろとも自爆して11人が死亡、44人が負傷した。爆発で変電所が破壊され、警察署も被害を受けた。現場は国際空港へ至る道路上で、付近には国内最大規模の大学もある。

 カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ(Al-Jazeera)」は、アルカイダの北アフリカ支部代表を名乗る人物から同テレビ局宛てに電話があり、アルジェの2つのテロ事件に関する犯行声明が伝えられたと報じた。

 アブデルアジズ・ベルハデム(Abdelaziz Belkhadem)アルジェリア首相は事件を「憶病な犯罪行為」と呼んで非難した。

 写真は同日、アルジェ中心部の自爆テロ現場で消火活動に当たる消防隊。(c)AFP/FAYEZ NURELDINE