【アスンシオン/パラグアイ 11日 AFP】首都アスンシオン(Asuncion)在住の日本人統一教会責任者と女性秘書の2人が身代金目的で9日前に誘拐された事件で、警察当局は10日、女性秘書が解放されたと発表した。責任者の男性はいまだに拘束されたままとなっている。

 Mario Sapriza内務副大臣によると、誘拐犯らは統一教会の現地責任者、太田洪量さんの解放と引き換えに50万ドル(約6000万円)の身代金を要求していたが、支払い前に今回の解放がおこなわれた。同副大臣は「(女性の解放は)太田さんの解放交渉の一環」との見方を示している。

 犯人らは同女性をアスンシオン郊外のショッピングセンター付近で解放。現地で1時間半ほどたった後、タクシーで帰宅したという。

 事件発生現場であるシウダデルエステ(Ciudad del Este)からアスンシオンまでは350キロメートルほどの距離があり、警察当局が道路封鎖を行う中、犯人らが女性の身柄を搬送した経路や方法は不明。

 写真は9日、アスンシオンの記者会見場で、誘拐された邦人2人のポスターを見る記者たち。(c)AFP/NORBERTO DUARTE