【モスクワ 5日 AFP】伊石油大手ENIは4日、伊電力大手Enelと共同経営するEnineftegazが、前年破産したロシアの石油大手ユコス(Yukos)の関連資産を、58億ドルで落札したと発表した。

 EnineftegazはEniが資本の60%、Enelが40%を出資している。ユコス関連資産は、モスクワで競売にかけられていた。

 現在収監中のミハイル・ホドルコフスキー(Mikhail Khodorkovsky)ユコス元社長の弁護士は、「競売は茶番劇だ」と非難している。

 Eniは声明で、今回の落札を「上昇気流に乗るロシア市場に、主要企業として参入することを意味し、今日のロシアの石油ガス産業への海外資本進出としては3番目に大きい」と述べた。

 Eniの声明によると、同社が落札した資産は、ロシアの天然ガス大手ガスプロム(Gazprom)傘下で石油採掘事業を請け負うGazprom Neftの株式のうち20%と、ロシア北部のヤマロ・ネネツ(Yamalo-Nenets)自治管区にあるArctic GasUrengoilNeftegaztechnologiaの3社。

 ガスプロムに対しては、2年以内にGazprom Neft株の買収と、他3社の株式を51%まで取得する権利を認めている。

 ロシア・ノーボスチ通信(RIA Novosti)が伝えたところによると、ガスプロムのアレクサンドル・メドベージェフ(Alexander Medvedev)副社長がすでに、ユコス関連資産を買収する意向を明らかにしているという。

 ロシアは近年、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領がロシア経済の「聖域中の聖域」と称するエネルギー産業の保護政策を強化しており、引き替えに、国内企業の欧州市場進出が認められるべきだと主張している。

 前年11月、ガスプロムとEniは、ガスプロムにイタリア市場への直接進出を保証する見返りとして、2035年までイタリアへのガス供給を保証するという戦略的協定を締結している。

 写真は4日、モスクワのユコス本社。(c)AFP/NATALIA KOLESNIKOVA