【ロサンゼルス/米国 5日 AFP】名音楽プロデューサー、フィル・スペクター(Phil Spector)は過去に、元恋人の頭に銃を向けており、女性に対する脅迫的な発言をしたこともあったと、スペクターの殺人事件の裁判で検察官が主張した。

 2003年、自宅にて女優を銃で撃ち殺した罪に問われているスペクターは、70年代半ばにもパーティー開催後の自宅で、Devra Robitailleさんに銃を向けたと3日に裁判所に提出された書類にはある。

 検察官アラン・ジャクソン(Alan Jackson)氏はスペクターのレコード会社で働いている間、Robitailleさんはスペクターと1年余り恋愛関係にあったとしている。

 裁判所文書によると、この事件はパーティー後、スペクター宅を去ろうとするRobitailleさんをスペクターが止めようとした際に起こったものだという。

 「彼女は何かを耳にし、振り向くとそこには両手で大型のショットガン(あるいはライフル)を持つスペクターがいた」同書類の中でジャクソン検察官はこのように記している。

 「スペクターは彼女の額に銃を向けた。酔っていたスペクターはその後、冗談まがいのことを言い、そして『わかっているだろうが、お前の頭をぶち抜いてやる』または『出て行こうもんなら、お前の脳みそをぶちまけるぞ』と発した」

 Robitailleさんはスペクターに『こんなこと止めて、それをしまいな』と命じ、やがてこの住宅を去ることが許されたと同書類にはある。

 彼女は80年代中盤にも、スペクターの自宅玄関で彼に頭に銃を向けられるという似たような出来事があったと主張している。

 検察官は3日、女性が去ろうとすると銃を使い脅すという行動パターンの証拠になるとし、裁判官にこの証言を許可するように求める予定。

 スペクターによる脅迫を訴える他の4人の女性が、現在陪審員が選択されているこの裁判で証言するものと見られる。冒頭陳述は4月終りに予定されている。

 これとは別に、検察官はスペクターが女性に対する脅迫的な発言をするのを耳にしたという、元ニューヨーク市警官の証言への許可も求めている。

 ある文書によると、Vince Tannazzoさんは90年代に2度、パーティーで口論になったスペクターを連れ出さなければならなかったという。

 Tannazzoさんは、ある時スペクターがこのような言葉を口にするのを耳にしたという「あいつら(女性)は皆死に値する。やつらの頭には銃弾が相応しい」。

 「ウォール・オブ・サウンド(Wall of Sound)」と呼ばれるレコーディング技術を生み出した現在67歳の人目を避ける天才音楽家は、2003年2月3日に女優ラナ・クラークソン(Lana Clarkson)を撃ち殺した罪に問われている。

 写真は同事件で告訴され、証拠審問に出廷したフィル・スペクター(2004年2月17日撮影)。(c)AFP/FILES/POOL NICK UT