【東京 5日 AFP】ニュースコミュニティサイトの「AFP BB News」が4日、東京都内で記者会見を開き、ブログ作成サービス提供事業者11社との提携を発表した。

 今回の提携により、提携ブログの利用者はAFP通信(Agence France-Presse)などが配信する写真ニュースを無料で自身のブログに転載することが可能になる。

■ブログ転載サービス利用で国際問題に対する関心を

 会見に臨んだAFP通信のジャン ピエール・ヴィニョル(Jean-Pierre Vignolle)副社長は「ブログ転載サービスによって世界各国で発生している出来事に対する幅広い議論を促進し、国際問題に対する関心を高めたい」と語った。

 ヴィニョル副社長は、「現在1000万人とも言われるブログ作成者が著作権侵害の心配をすることなく、AFP BB Newsの写真ニュースを転載できる」と述べ、転載サービスのメリットについて「AFP BB Newsに掲載される記事はどれも信頼性のある過去または現在の情報で、現在の情報については限りなくリアルタイムに近い。これらを使用すればブログを充実させることが可能である」と語った。

■提携各社のコメント

 AFP BB Newsは「ワンクリック」技術を採用しており、ブログ作成者は簡単に自身のブログに写真ニュースを転載できる。この点について、「Yahoo!ブログ」の提供会社、ヤフー殿村英嗣ソーシャルネット事業部長は「ブログに写真を掲載するのが難しく、時間がかかることもあるため、多くのブログは文章にすぎない。だが、AFP BBの新サービスを利用すれば、プロが撮影した素晴らしい写真を使用してより質の高いブログを作ることが可能になる」と語る。ヤフーは今回AFP BB Newsと提携した11社のうちの1社である。

 「Jugem」の提供会社、paperboy&co.谷脇良也JugemKey事業部長は今回の提携について「AFP通信にとっては写真をより多くの人の目にふれさせる手段、われわれにとっては、より多くのブログ作成者に新たなコミュニティを立ち上げてもらう手段」と述べ、「これこそが本当のWeb 2.0サービス」と語った。

■AFP BB Newsとは

 AFP BB Newsは、世界の170の国と地域で2000人の記者、カメラマン、編集者およびグラフィックアーティストを抱える「AFP通信」、提供するヤフーブロードバンドサービス利用者が国内で500万世帯にのぼるソフトバンクグループの「モビーダ・エンターテインメント」、「クリエイティヴ・リンク」の3社が共同で運営するニュースコミュニティサイト。クリエイティヴ・リンクの主要株主には伊藤忠商事およびバンダイネットワークスが名を連ねている。同サイトへはAFP通信のほか、Getty Imagesおよび1949年以来のAFP通信のパートナー、時事通信がコンテンツを提供している。

 写真は同日、撮影に応じるAFP通信のジャン ピエール・ヴィニョル(Jean-Pierre Vignolle)副社長(前列中央)、AFP BB News孫泰蔵エグゼクティブプロデューサー(前列右から2人目)、クリエイティヴ・リンク實方克幸代表取締役会長(前列右)、paperboy&co.谷脇良也JugemKey事業部長(前列左)、シーサー池永尚史マネージャー(前列左から2人目)、(後列左から右)ライブドア出澤剛代表取締役社長、シックス・アパート関信浩代表取締役、ワイズ・スポーツ澄谷晃取締役、ライブドアの谷口正人マネージャー、ジャストシステム浮川和宣代表取締役社長、ヤフー殿村英嗣ソーシャルネット事業部長およびFolomyの松木英一フォロミー事務局長。(c) AFP/TOSHIFUMI KITAMURA