【メルボルン/オーストラリア 2日 AFP】フランスのレキップ(L’Equipe)紙がオーストラリアのイアン・ソープ(Ian Thorpe)氏のドーピング疑惑を報じ、1日に同氏が記者会見を開いて反論した事を受けて、オーストラリアの現役選手やコーチ、更にはジョン・ハワード(John Howard)オーストラリア首相らがソープ氏への中傷や非難から擁護するなど、オーストラリア全土を揺るがしている。

 2006年5月に行われたドーピング検査の結果で、男性ホルモンのテストステロンと黄体形成ホルモンが異常値を示していたとレキップ紙に報じられたソープ氏は、1日に行われた会見で「誹謗中傷にがっかりし、水泳選手としての名声とアンチドーピングのサポーターとしての顔も傷つけられた。本当に心が張り裂けそうな気分だ」と身の潔白を主張し、更には「スポーツ選手にとって薬物検査での情報が外部に漏れることは非常に危険な事だ。(誰が情報を漏らしたか)私には分からないが、いずれ判明するだろう」と語り、検査結果がメディアに漏れた事への不満を露にした。

 ソープ氏の会見を受けてオーストラリア水泳連盟のエグゼクティブ・ディレクターを務めるグレン・タスカー(Glenn Tasker)氏は、地元民放局のナイン・ネットワーク(Nine Network)に対し「どのようにして検査結果が外部に漏れたかという問題は、全てのスポーツ団体に関わる問題である。誰が情報を漏洩したか見つけ出し、罰さなければならない。スポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for Sport:CAS)に情報が送られた時に情報が漏れてしまったのではないだろうか」と話し、「国際水泳連盟(FINA)も我々と同じように驚いている。連盟は全職員を24時間以内にスイスに戻して、捜査を開始するだろう」と語った。また、オーストラリア・アンチドーピング機構(Australian Sport Anti-Doping Authority:ASADA)も情報漏洩についての調査に乗り出した。

 また、オーストラリアのヘッドコーチを務めるアラン・トンプソン(Alan Thompson)も「どのように情報が漏れたかを割り出し、選手が受けたテストの結果や情報については完全に極秘である事を再確認できるような状態にするべきだ」と話し、「しかしながら、(ソープ氏の)輝かしい経歴に傷がついてしまった。それ以外の何物でもない」と締め括った。

 写真は、会見が行われた会場に姿を見せたソープ氏。(c)AFP/WILLIAM WEST