【グアンタナモ/キューバ 31日 AFP】キューバのグアンタナモ(Guantanamo)米軍基地に設置されている特別軍事法廷のRalph Kohlmann判事は30日、収容施設に拘束され物資支援を行った容疑で起訴されているオーストラリア人、デービッド・ヒックス(David Hicks)被告(31)に、禁固9月の判決を言い渡した。

 この判決は、グアンタナモ基地に同法廷が設けられてから初の有罪判決。また第二次大戦後の米国の戦争犯罪裁判所における初の有罪判決でもある。

 同法廷では最長で禁固7年が求刑されていたが、被告が罪を認める代わりに減刑するという司法取引が成立したことから、同法廷は禁固9月の判決を下した。

 被告は60日以内にオーストラリアに送還され、その後同国で服役。2007年初頭には自由の身となる見通し。

 ヒックス被告は、アルカイダ(Al-Qaeda)の訓練を受けアフガニスタンで米軍などとの戦闘に加わったことで、テロに対する物資支援を行ったとされる容疑で起訴され、グアンタナモ基地に5年間拘束されていた。これまで同被告は、これらの容疑について無罪を主張していた。

 ヒックス被告がオーストラリア人であったことから、「市民を保護できなかった」として国内から非難を受けていたオーストラリア政府は、米政府に対し活発なロビー活動を展開した。

 同被告は家族とオーストラリアそして米国に対し、自分の行動について謝罪する旨の声明文を、弁護士を通じて発表している。
 
司法取引により、同被告は基地の収容所で虐待を受けたとする訴えを取り下げること、また1年間は同件に関してメディアの取材に応じないことに合意しているという。

 写真は30日、グアンタナモ米軍基地に設置されている特別軍事法廷に出廷したヒックス被告(左)のスケッチ。(c)AFP/Janet Hamlin