【ブリュッセル/ベルギー 30日 AFP】欧州連合(EU)は29日、3か月間にわたり延期されていたトルコのEU加盟協議を再開した。

 トルコ政府がEU加盟国であるキプロスへの関税同盟拡大を拒否したことから、EU当局は2006年12月、制裁措置として35分野にわたるトルコ加盟交渉のうち8分野を凍結していた。

 同日、1時間半の会議を終えたトルコのEU加盟交渉担当アリ・ババジャン(Ali Babacan)国務相はブリュッセルで記者団に対し、「トルコ政府は協議再開を歓迎する。本日の協議は、トルコのEU加盟プロセスにおいて重要な一歩となった」と述べた。

 さらに、トルコ政府がEU加盟のために要求されている改革の実施過程を早める計画を、4月に明らかにすると表明。「協議再開によって、わが国が要求されている改革を実施し、EU加盟プロセスを継続すると決意していることが証明された」と語った。

 同日の協議では、35分野にわたる交渉項目のうち、企業および産業に関する政策についての交渉が開始されたという。

 今後さらに複数の項目について交渉が開始される見通しだが、キプロス問題が解決するまでトルコのEU加盟は実現しないもよう。

 この加盟交渉に詳しいEU関係者はAFPの取材に応じて、「加盟交渉は継続しているが、以前と同じ条件ではない。つまり動き出した『列車』が完全に停まったわけではないが、前よりゆっくり動いているということだ」と述べている。

 EU当局は加盟交渉が凍結された際、宗教や女性、少数派民族への人権侵害問題についても、トルコ政府を非難している。

 ババジャン国務相は「EU・トルコ間の関係は難しい状況にある。両者にとって、慎重に加盟プロセスを勧めることが重要だ」と語っている。

 これまでのトルコのEU加盟協議で交渉を終えた項目は、2006年6月の科学・研究に関する1項目のみ。

 写真はトルコと北キプロス・トルコ共和国(Turkish Republic of Northern Cyprus、TRNC)の国旗を見る兵士像(2006年11月15日)。(c)AFP