シンガポール・ファッションフェスティバル、やせ過ぎモデル規制設けず - シンガポール
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【シンガポール/シンガポール 29日 AFP】3月23日から10日間の日程で、シンガポール・ファッション・フェスティバル(Singapore Fashion Festival)が開かれている。主催団体は、ファッション界でいま議論を巻き起こしている「やせ過ぎモデル問題」について、厳しい規制を設けるよりも教育を通してこの問題に向き合っていくことが必要だという姿勢を示している。
■波紋を呼んだ数々の事例
昨年、ブラジル人モデルが拒食症で死亡して以来、欧州のいくつかの国では痩せすぎモデルの起用を規制する動きを見せている。ブラジル人モデルの故アナ・カロリナ・レストン(Ana Carolina Reston)さんは、170cmの身長で、体重わずか39kgだったという。
さらに、先月心不全で亡くなったウルグアイ人モデルの一件もまた議論の的となった。彼女は同じくモデルだった姉の死から6ヶ月後、この世を去った。この姉も同様に心不全が原因で息を引き取ったとされている。
今年2月、マドリッドでは5人のモデルが、世界保健機関(WHO)が定めるBMI値に基づいて判断された「痩せすぎ」が原因でショーへの出場を禁じられた。マドリッド当局が設けたBMI値規制は18で、これは175cmの身長で56kgの体重に当たる。イタリアでも昨年12月、政府と国内2大ファッション団体がBMI値18以下のモデルの起用を禁止した。
これに対し、フランス、米国、英国などの国々は揃って1月、これらの規制を見送る姿勢を取った。シンガポールでは「公的な規制は設けず、健康であるという条件を考慮して」規制しない姿勢を明らかにした。
■規制設けても決して無くならない問題
「BMI数値に基づく判断は、正しい措置とは言えない」と語るのは、IMGファッションのアジア・太平洋支部マーケティング・コミュニケーションディレクター、グレイム・ルーシーGraeme Lewsey氏。同社は世界中で開催されているファッション関連イベントの主催者でもある。「私たちは、規制を設けるよりもモデルが健康かどうかに焦点を当てる方がずっと効果的だと考える。元々スリムなモデルもいるし、民族的な体格の特性も考慮すべきだ。特にアジアの女性は、遺伝的にスリムな人も多い」と同氏。
同フェスティバル主催者のサイモン・ロック(Simon Lock)氏は、モデルを規制する公式なきまりはないが、モデルエージェンシーやデザイナー、業者は同問題を考慮する義務があるとしている。モデルの起用に当たっては、健康的なモデルを起用するガイドラインを重視しながら、デザイナーやエージェンシーと主催者間のコミュニケーションを取った上で決定を行うという方針を採っている。これらのガイドラインは、痩せすぎモデルが女性達に執拗に痩せたいという欲求を与えてしまう危険があることを示唆するもの。「ファッション界は、女性を傷つけないためにも『痩せすぎモデル問題』に関して責任を持たなければならない。」と、ロック氏は語る。
■デザイナーたちも関心持つ
24日に新作コレクションを披露した、シンガポール人デザイナーのビッキー・タイ(Vicky Tay)氏は、「痩せすぎモデル問題のことについてデザイナーは皆知っていますから、自然と健康的なモデルを選ぶ傾向はあります」と、暗黙の規制のようなものがある事実を示唆する。またモデルエージェンシーも、「不自然で劇的に痩せすぎなモデル、もしくは摂食障害の傾向があるモデル」は起用を控えているという。
このようなガイドラインは敷いているものの、ロック氏は3年間にわたってシンガポール・ファッションフェスティバルを開催してきたが、極端に痩せすぎと判断できるようなモデルはいなかったと言う。また、同氏は豪州や米国、英国などもBMI値による規制を設けていない点を強調した。
この点に関しては、アメリカファッション協議会(CFDA)が1月に、モデルに対しての規制を行うよりも、摂食障害などに関する教育を推進していく姿勢を明らかにしたことが記憶に新しい。これは、体重は摂食障害の有無を判断する一部であり、中には生まれつきスリムなモデルや民族性などその他様々な理由から、スリムな体型を持つモデルもいるという意見だ。
「適切なガイドラインを設け、デザイナーや主催者達が進んでこの問題を考慮すれば理想的ですね」とLewsey氏は述べた。写真は2007年3月21日、シンガポール市内にて撮影。(c)AFP/ROSLAN RAHMAN
■波紋を呼んだ数々の事例
昨年、ブラジル人モデルが拒食症で死亡して以来、欧州のいくつかの国では痩せすぎモデルの起用を規制する動きを見せている。ブラジル人モデルの故アナ・カロリナ・レストン(Ana Carolina Reston)さんは、170cmの身長で、体重わずか39kgだったという。
さらに、先月心不全で亡くなったウルグアイ人モデルの一件もまた議論の的となった。彼女は同じくモデルだった姉の死から6ヶ月後、この世を去った。この姉も同様に心不全が原因で息を引き取ったとされている。
今年2月、マドリッドでは5人のモデルが、世界保健機関(WHO)が定めるBMI値に基づいて判断された「痩せすぎ」が原因でショーへの出場を禁じられた。マドリッド当局が設けたBMI値規制は18で、これは175cmの身長で56kgの体重に当たる。イタリアでも昨年12月、政府と国内2大ファッション団体がBMI値18以下のモデルの起用を禁止した。
これに対し、フランス、米国、英国などの国々は揃って1月、これらの規制を見送る姿勢を取った。シンガポールでは「公的な規制は設けず、健康であるという条件を考慮して」規制しない姿勢を明らかにした。
■規制設けても決して無くならない問題
「BMI数値に基づく判断は、正しい措置とは言えない」と語るのは、IMGファッションのアジア・太平洋支部マーケティング・コミュニケーションディレクター、グレイム・ルーシーGraeme Lewsey氏。同社は世界中で開催されているファッション関連イベントの主催者でもある。「私たちは、規制を設けるよりもモデルが健康かどうかに焦点を当てる方がずっと効果的だと考える。元々スリムなモデルもいるし、民族的な体格の特性も考慮すべきだ。特にアジアの女性は、遺伝的にスリムな人も多い」と同氏。
同フェスティバル主催者のサイモン・ロック(Simon Lock)氏は、モデルを規制する公式なきまりはないが、モデルエージェンシーやデザイナー、業者は同問題を考慮する義務があるとしている。モデルの起用に当たっては、健康的なモデルを起用するガイドラインを重視しながら、デザイナーやエージェンシーと主催者間のコミュニケーションを取った上で決定を行うという方針を採っている。これらのガイドラインは、痩せすぎモデルが女性達に執拗に痩せたいという欲求を与えてしまう危険があることを示唆するもの。「ファッション界は、女性を傷つけないためにも『痩せすぎモデル問題』に関して責任を持たなければならない。」と、ロック氏は語る。
■デザイナーたちも関心持つ
24日に新作コレクションを披露した、シンガポール人デザイナーのビッキー・タイ(Vicky Tay)氏は、「痩せすぎモデル問題のことについてデザイナーは皆知っていますから、自然と健康的なモデルを選ぶ傾向はあります」と、暗黙の規制のようなものがある事実を示唆する。またモデルエージェンシーも、「不自然で劇的に痩せすぎなモデル、もしくは摂食障害の傾向があるモデル」は起用を控えているという。
このようなガイドラインは敷いているものの、ロック氏は3年間にわたってシンガポール・ファッションフェスティバルを開催してきたが、極端に痩せすぎと判断できるようなモデルはいなかったと言う。また、同氏は豪州や米国、英国などもBMI値による規制を設けていない点を強調した。
この点に関しては、アメリカファッション協議会(CFDA)が1月に、モデルに対しての規制を行うよりも、摂食障害などに関する教育を推進していく姿勢を明らかにしたことが記憶に新しい。これは、体重は摂食障害の有無を判断する一部であり、中には生まれつきスリムなモデルや民族性などその他様々な理由から、スリムな体型を持つモデルもいるという意見だ。
「適切なガイドラインを設け、デザイナーや主催者達が進んでこの問題を考慮すれば理想的ですね」とLewsey氏は述べた。写真は2007年3月21日、シンガポール市内にて撮影。(c)AFP/ROSLAN RAHMAN