【東京 22日 AFP】インフルエンザ治療薬「タミフル(tamiflu)」服用後の異常行動が問題となるなか、厚生労働省は22日、鳥インフルエンザ対策として引き続き同治療薬の備蓄を確保していく考えを明らかにした。

 会見を行った医薬食品局安全対策の井上隆弘課長補佐は、タミフルの備蓄について、通常のインフルエンザ治療薬としては使用しないとする一方、鳥インフルエンザの有効治療薬が他にないことから、将来、鳥インフルエンザが流行した場合に備え、備蓄を継続すると発表した。

 厚労省は21日、タミフルを処方された10代患者による飛び降りなどの異常行動例の複数の報告を受け、輸入販売元の中外製薬に対し、10代への同薬の使用を差し控える緊急安全性情報を出すよう指示している。

■日本の動向見守るアジア各国

 一方、日本での「異常行動」報告を受け、海外でも動きが出ている。

 韓国政府は22日、鳥インフルエンザ患者へのタミフルの投与について注意を促す通達の発令を決定した。

 また、海外でのタミフルの副作用例を調査しているシンガポールでは、健康科学庁(Health Sciences Authority、HSA)が、引き続き海外事例を見守りながら必要となれば予防措置を導入し国民の健康を守ると表明している。

 同庁のSuwarin Chaturapit副所長は英字紙ストレーツ・タイムズ(Straits Times)への投稿のなかで、海外事例、特に日本の事例に注目していると述べている。一方、タミフルの抗ウイルス成分「oseltamivir」と「異常行動」に直接の因果関係はみられないとしながら、海外事例調査の結果をシンガポール医療関係者に周知し、oseltamivirを処方した患者に対しては、経過状況を見守るよう指導していくという。

 写真はインドネシアのジャカルタ(Jakarta)で、日本政府による東南アジア諸国連合(ASEAN)の鳥インフルエンザ対策支援の一環として調達されたタミフルの箱(2006年5月2日撮影)。(c)AFP/Adek BERRY

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