【ワナ/パキスタン 21日 AFP】パキスタン北西部のアフガニスタン国境に近い部族地域、南ワジリスタン(Waziristan)地区Kalushaで、19日発生した地元部族と国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のウズベキスタン人イスラム武装勢力との戦闘は21日も継続。内務省によると、迫撃砲やロケット弾の応酬で、この3日間に計114人が死亡した。

 治安当局者と地元住民は、武装勢力が同地区の中心都市ワナ(Wana)にあるパキスタン軍基地を攻撃したため、21日からパキスタン軍も攻撃に加わっていると話したが、軍報道官はこの情報を否定している。

 パキスタンのアフタブ・アハメド・カーン・シェルパオ(Aftab Sherpao)内相は、AFPの取材に対し、今回の一件を「政府が同地域の改善のため進めてきた政策の成功を意味する」と述べ、地元部族らがペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領の外国人武装勢力掃討の方針に従った結果だとの見方を示した。

 シェルパオ内相によると、これまでに武装勢力84人と地元部族30人、市民9人が死亡。また、武装勢力83人が地元部族勢力に身柄を拘束されたという。

 戦闘は19日、パキスタン当局に投降した元タリバン(Taliban)司令官Mullah Nazirが、タヒル・ユルダシェフ(Tahir Yuldashev)容疑者が率いるウズベキスタン系武装勢力「ウズベキスタン・イスラム運動(Islamic Movement of Uzbekistan、IMU)」に対し、武装解除を呼びかけたことから始まった。

 Nazir師は20日夜、武装勢力側に期限付きのKalusha退避勧告を行ったが、その後も戦闘は続き、死者の3分の2は勧告後に発生したものだという。

 当局者によるとユルダシェフ氏は、国際テロ組織アルカイダ指導者のオサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の側近中の側近。ウズベキスタンの首都タシケント(Tashkent)での爆弾テロ容疑で、本人不在のまま死刑判決を受けている。

 同地区がパキスタン政府の支配が行き届いておらず、山岳地帯には、2001年秋に米軍主導の連合軍が行った空爆でアフガニスタンを追われたイスラム系武装勢力が、複数潜伏しているとされる。(c)AFP