【ウィーン/オーストリア 21日 AFP】国際原子力機関(IAEA)の査察団は20日、イラン国内ナタンツ(Natanz)にある核関連施設を査察したが、イラン核問題における中心施設への査察課題が解決するかどうかは現時点で未定。

 匿名の外交官がIAEA査察団によるナタンツでの査察活動開始を発表する一方、別の外交官はイランがウラン濃縮活動を行う商業規模の地下施設へ同査察団が到着したことを明らかにしている。濃縮ウランは原子力発電所の燃料としても核爆弾の原料としても利用可能。

 イラン政府は17日、IAEA査察団のナタンツ入りを拒否したが、背景には地下核施設に設置されたウラン濃縮設備を隠ぺいする意図があったとされる。外交関係者が明かした。同設備は超音速回転してウランを濃縮する。2006年4月以降は地上部分にも研究用のウラン濃縮設備の試作機があったという。

 イラン政府は既に、空爆に備えて数百基単位のウラン濃縮機を地中深くに設置しているとされるが、その場所と見られるホールへのモニターカメラの設置を拒んでいる。

 IAEA査察団のナタンツ立ち入りを妨げることは、核拡散防止条約(NPT)の義務違反となる。

 写真はナタンツの核関連施設の外で抗議活動を行うイラン人女性たち。背景は米国議事堂の模型(2005年11月18日撮影)。(c)AFP