【キルクーク/イラク 19日 AFP】キルクーク(Kirkuk)で19日、複数の車両爆弾の爆発などで15人が死亡、多数が負傷した。現地はイラク国内有数の油田地帯で、複数の民族が雑居する地域。

 警察当局がAFPに語ったところによると、同日に発生したテロのうち最大の事件はキルクーク中心部で発生したもので、車両爆弾が爆発して10人が死亡、8人が負傷した。

 爆発でイスラム教スンニ派(Sunni)、シーア派(Shiite)双方のモスク計2棟、店舗20棟、車両10台などが炎上した。

 キルクーク南部で発生した別の車両爆弾の爆発では5人が死亡、26人が負傷した。事件現場はイスラム系銀行支店付近の市場。死亡した5人のうち4人は、現場付近を巡回中の警察官だった。

 また、旧フセイン政権下で陸軍高官を務めた人物を狙った車両爆弾テロも発生、通信塔が大破したがけが人はなかった。

 さらに、キルクーク市内の防衛関係施設付近では迫撃砲による攻撃が発生し、市民1人が負傷している。

 一連の攻撃は現地時間の午後1時からの30分間で相次いで発生したという。

 キルクーク付近では過去数か月、武装勢力による攻撃が激化しており、アラブ人、クルド人の両方が関与していたと見られている。

 写真はキルクーク市内で同日、弾痕でハチの巣状態のバス。(c)AFP/MARWAN IBRAHIM