【ホーチミン/ベトナム 15日 AFP】米人気俳優ブラッド・ピット(Brad Pitt)と女優のアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)が15日、3歳になるベトナム人の男の子を養子にする予定であることが、その子供のいる孤児院の院長により明らかにされた。

 ジョリーとピットは、養子縁組の手続きが行われる前日の14日夜に旅客機でホーチミンに到着するとTam Binh孤児院のNguyen Van Trungさんは述べた。

 「養子縁組の手続きは、15日の朝にホーチミン市人民委員会で行われます」TrungさんはAFPの取材に対して答えた。

■公的手続きを進めるジョリー

 ジョリーはその後、以前はサイゴンと呼ばれた同市の米領事館員と会い、1カ月の時に同市の病院に捨てられた男の子のパスポートの発行に向けた準備を行うものと見られる。

 ジョリーは1月下旬、この子供の母親になるため政府機関を通して書類を提出したとベトナムの役人は語った。

 「彼女はまだ結婚していませんから、この申請は彼女個人で行われました」国際養子部門のVu Duc Longさんは今月このように語った。

 ベトナムの役人らは、通常は4カ月ほどを要する養子縁組の手続きだが、今回は早く進むと見ていた。

■同カップル、4人目の子供となる男の子

 ジョリーとピットにはすでに、昨年5月に生まれた娘、シロー(Shiloh)ちゃん、カンボジアから養子として迎えられた5歳の息子、マドックス(Maddox)くん、エチオピアからの養子の2歳の娘、ザハラ(Zahara)ちゃんの3人の子供がいる。

 2005年に映画「Mr. & Mrs. スミス(Mr. & Mrs. Smith)」で共演したジョリーとピットは昨年11月、米感謝祭の休暇の間、ホーチミン郊外の孤児院を訪れ、子供たちと遊んで数時間を過ごした。

 南部の中心街でバイクに乗る姿が撮られたこのハリウッドスター・カップルは、そこで、ある男の子についての詳細な情報をたずねていたと、地元のメディアは報じている。

 “ブランジェリーナ(Brangelina)”などとも時々呼ばれることがあるジョリートピットのカップルは、ジョリー出演映画「A Mighty Heart」のインドでの撮影から休みを取っていたところであった。ピットがプロデューサーを務める同作品は、2002年にパキスタンでイスラム過激派に拉致、殺害された米ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)の故ダニエル・パール(Daniel Pearl)氏についてのもの。

 ジョリーは、2001年のアクション映画「トゥーム・レイダー(Lara Croft: Tomb Raider)」の撮影で知った近隣国カンボジアに家を持っている。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の親善大使を務めるジョリーは、数多くの社会活動に関わっている。

 写真はホーチミンをバイクで走るピットとジョリー(2006年11月23日撮影)。(c)AFP