【北京/中国 10日 AFP】青海省とチベット自治区のラサ(Lhasa)間を結ぶ青蔵鉄道は、地球温暖化の影響で、安全に利用できなくなる恐れがあるという。中国で最も権威のある気象専門家、Qing Dahe氏が北京モーニングポスト(Beijing Morning Post)の取材に答えて語った。

■温暖化で凍土が解けだせば、脱線の可能性も

  青蔵鉄道は、全長1142キロ。最高い地点では5072メートルのところを走っており、世界で最も標高の高い鉄道とされている。

 これまでも専門家の間では、「凍結していた地盤が温暖化の影響で解ければ、青蔵鉄道は脱線を引き起こす可能性がある」との声が上がっていた。

 Dahe氏は、「異常気象の影響で、鉄道の維持にかかる費用は増加するでしょう。地球温暖化で、開通したばかりの青蔵鉄道や道路の安全が脅かされる危険があります」と警告する。 

■当局者は影響を否定

 北京で全国人民代表大会(全人代)に出席しているチベット自治区のシャンパプンツォク(Qiangba Puncog)主席は、青蔵鉄道の危険性については否定したが、最近列車が脱線したことについては認めた。

 「1度、脱線事故はありましたが、死傷者は出ていません」と、ピンツオ主席は8日の記者会見で述べ、それ以上の詳細については説明しなかった。

 気象局によると、2006年は1951年以来中国で最も気温の高かった年で、チベットの観測所の3分の1で史上最高気温が記録された。

 写真は2日、ラサを出発し北京に向かう際、最も標高の高い地点を通過する青蔵鉄道の列車。(c)AFP