マヘシュ・バット監督 カシミール住民虐殺問題をテーマに映画製作 - インド
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【ムンバイ/インド 10日 AFP】ボリウッド(Bollywood)の映画監督マヘシュ・バット(Mahesh Bhatt)が、カシミール地方で起こった治安警察による民間人虐殺をテーマにした新作を手掛けると9日の報道により伝えられた。
■実際に起こった警察の残虐行為を描くボリウッド初の映画
インドの盛んな映画界として知られるボリウッドではこれまで、反国家的なイスラム教徒と闘う警察や兵士をたたえる映画を数多く製作してきた。しかし、「Dhoka(英題:Betrayal)」と名付けられた同作品では逆に、カシミール地方での警察の残虐行為を描く、ボリウッドでは初の映画となる。
「これまで、このような映画の構想は常に頭の中にありました。今こそ実行に移す時なのです」と、ムンバイからAFPが行なった電話取材に対して、バット監督は答えた。同監督の娘で女優もこなすPooja Bhatt監督が本作品のメガホンを取る。公開日は未定だが、今回の警察による事件には心を痛めてきたとバット監督は語った。「この映画はさらに、国家テロから発生する反乱も描きます。国家がこの脅威をコントロールできなければ、自ら崩壊を招く結果になるということを、この映画を通して知って欲しい」。
「この映画では、警察機関内部に潜む“悪魔”に焦点を当てて描く予定です」と、本作品の脚本を担当するバット監督は続けた。同監督はこれまでにも、ヒンズー教徒対イスラム教徒の問題に取り組んできた。
バット監督によれば、作品の大部分はムンバイで撮影される予定だが、ヒマラヤ山脈でも一部撮影が行なわれるという。今でこそ問題の多い地域だが、約20年前にイスラム過激派などの分離独立運動が激化する前までは、観光客を魅了していた土地だ。
本作品で描かれるのは、8人の警察官が拘置所内で2人の男性を殺害したとする事件。犠牲となったのはイスラム教聖職者と、5人の子どもを持つ大工だった。同警察官らは逮捕され、事件はさらに論争を呼んでいる。カシミール地方では激怒した住民により、数週間にわたり抗議デモが行なわれた。
当局はさらに、拘置所内で警察に殺害されたと見られるそのほかの民間人3人の死因に関しても調査を進めている。警官らは、殺害されたのは過激派だったと主張しているが、報酬と昇進を引き替えに殺害に及んだものと見られている。
ジャム・カシミール(Jammu Kashmir)州のGhulam Nabi Azad首相は、「無実の人間を殺害した警官に対しては厳しく対処」すると明言した。
モデルから俳優に転向したカシミール出身のMuzamil Ibrahimは、この作品の中で、警察機関内で身内の犯罪を調査し公表する警官を演じる。バット監督は、新人を採用することで知られた監督だ。
■分離独立運動が激化して以来、増加する犠牲者
公式な記録では、武力衝突などで犠牲となったのは少なくとも4万4千人。分離独立派は、少なくともその2倍の死者が出ていると主張する。
インドの人権団体は、分離独立運動が激化してから約8千人のイスラム系カシミール人が消息不明になっていると主張する。そのほとんどは、同地方で住民に対する広範な拘束権限を持つ治安警察により拘束された後だという。
一方、政府は行方不明者の人数を1000人から3900人としている。
「この映画は、遺体が掘り起こされ、悪い警官が罰を受け、人々が希望の光を見出すところでエンディングを迎えます」と同監督は語った。
写真は2005年10月8日に起こった地震に関して、インドの映画産業は被災者の支援を行なうべきとスリナガルで会見した際のバット監督(2005年10月21日撮影)。(c)AFP/Sajjad HUSSAIN
■実際に起こった警察の残虐行為を描くボリウッド初の映画
インドの盛んな映画界として知られるボリウッドではこれまで、反国家的なイスラム教徒と闘う警察や兵士をたたえる映画を数多く製作してきた。しかし、「Dhoka(英題:Betrayal)」と名付けられた同作品では逆に、カシミール地方での警察の残虐行為を描く、ボリウッドでは初の映画となる。
「これまで、このような映画の構想は常に頭の中にありました。今こそ実行に移す時なのです」と、ムンバイからAFPが行なった電話取材に対して、バット監督は答えた。同監督の娘で女優もこなすPooja Bhatt監督が本作品のメガホンを取る。公開日は未定だが、今回の警察による事件には心を痛めてきたとバット監督は語った。「この映画はさらに、国家テロから発生する反乱も描きます。国家がこの脅威をコントロールできなければ、自ら崩壊を招く結果になるということを、この映画を通して知って欲しい」。
「この映画では、警察機関内部に潜む“悪魔”に焦点を当てて描く予定です」と、本作品の脚本を担当するバット監督は続けた。同監督はこれまでにも、ヒンズー教徒対イスラム教徒の問題に取り組んできた。
バット監督によれば、作品の大部分はムンバイで撮影される予定だが、ヒマラヤ山脈でも一部撮影が行なわれるという。今でこそ問題の多い地域だが、約20年前にイスラム過激派などの分離独立運動が激化する前までは、観光客を魅了していた土地だ。
本作品で描かれるのは、8人の警察官が拘置所内で2人の男性を殺害したとする事件。犠牲となったのはイスラム教聖職者と、5人の子どもを持つ大工だった。同警察官らは逮捕され、事件はさらに論争を呼んでいる。カシミール地方では激怒した住民により、数週間にわたり抗議デモが行なわれた。
当局はさらに、拘置所内で警察に殺害されたと見られるそのほかの民間人3人の死因に関しても調査を進めている。警官らは、殺害されたのは過激派だったと主張しているが、報酬と昇進を引き替えに殺害に及んだものと見られている。
ジャム・カシミール(Jammu Kashmir)州のGhulam Nabi Azad首相は、「無実の人間を殺害した警官に対しては厳しく対処」すると明言した。
モデルから俳優に転向したカシミール出身のMuzamil Ibrahimは、この作品の中で、警察機関内で身内の犯罪を調査し公表する警官を演じる。バット監督は、新人を採用することで知られた監督だ。
■分離独立運動が激化して以来、増加する犠牲者
公式な記録では、武力衝突などで犠牲となったのは少なくとも4万4千人。分離独立派は、少なくともその2倍の死者が出ていると主張する。
インドの人権団体は、分離独立運動が激化してから約8千人のイスラム系カシミール人が消息不明になっていると主張する。そのほとんどは、同地方で住民に対する広範な拘束権限を持つ治安警察により拘束された後だという。
一方、政府は行方不明者の人数を1000人から3900人としている。
「この映画は、遺体が掘り起こされ、悪い警官が罰を受け、人々が希望の光を見出すところでエンディングを迎えます」と同監督は語った。
写真は2005年10月8日に起こった地震に関して、インドの映画産業は被災者の支援を行なうべきとスリナガルで会見した際のバット監督(2005年10月21日撮影)。(c)AFP/Sajjad HUSSAIN