【ハノイ/ベトナム 8日 AFP】日朝国交正常化に関する作業部会は8日午前(日本時間同日昼)、ハノイ(Hanoi)の北朝鮮大使館で再開し、わずか45分で終了した。

 7日始まった同作業部会は、日本側が拉致問題解決を強く要求したことに北朝鮮側が反発、午後の協議を中断すると通告してきた後、中断していた。

 その後、米国の仲介で7日夜にかけて調整を続け、引き続き拉致問題と国交正常化を並行して協議していくことで合意。8日午前の再開にこぎ着けた。

 協議は非公開で、拉致問題に関する意見交換が行われたとみられる。

 再開に先立って、日本代表の原口幸市日朝国交正常化交渉担当大使は、「拉致問題についての日本の立場をもう一度強調し、先方の政府中枢にはっきりと伝わるようにしたい」「第1回の会合にあたって重要な点は、双方の基本的立場を述べ合い、互いに今後に対する間違った印象を持たないようにしておくことだと認識している」などと語った。

 1年1か月ぶりの本格的な日朝交渉となる同作業部会は、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議が2月13日に採択した合意文書に設置が盛り込まれたもの。6か国協議は、北朝鮮側が主要核施設の活動を停止することを条件に、同国の安全を保障し、関係5か国がエネルギー支援を行うとの内容で合意している。

 ただし日本は、拉致問題解決に向けて進展がない限り、支援策への資金提供は行わない考えだ。

 拉致問題解決なくして援助なしとの立場を貫く安倍晋三首相は、早期から拉致問題に取り組んだことが評価され、支持基盤を拡大してきた経緯がある。

 一方の北朝鮮側は、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に対する捜索ついても不満を表明していることが7日、明らかになった。朴吉淵(パク・キルヨン、Pak Gil-Yon)国連大使が、潘基文(パン・ギムン、Ban Ki-moon)国連事務総長に対し、在日朝鮮人が「恐るべき圧制の下にある」との書簡を送っていた。

 書簡には、日本が「血塗られた過去との決別」を拒んで再軍備を進めているとの内容も含まれているという。

 写真は8日、ハノイの北朝鮮大使館で、協議を再開する北朝鮮の宋日昊(ソン・イルホ、Song Il Ho)日朝国交正常化交渉担当大使(左)と、日本の原口大使(右)。(c)AFP/HOANG DINH NAM