【ジャララバード/アフガニスタン 5日 AFP】東部ナンガルハル(Nangarhar)州の都市ジャララバード(Jalalabad)で4日、米軍の車列が車両爆弾による自爆攻撃を受け、その直後に銃撃戦が発生、一般市民が巻き込まれ、少なくとも8人が死亡、35人が負傷した。攻撃は、旧政権タリバン(Taliban)の残存勢力によるものと見られている。

 アフガニスタン政府は、自爆攻撃後の銃撃戦で米軍が発砲した銃弾により一般市民10人が死亡したと伝えたが、米軍主導の連合軍は、市民らが死亡した際の状況については、まだ調査中であると述べている。

■死傷者数の訂正、理由には触れず

 連合軍の声明文によると、ジャララバードとパキスタンとの国境の間を通る道路上で、5台の米軍車両が多方向から奇襲攻撃を受けたという。防衛のために米軍が発砲し、その交戦で市民に死傷者が出たと発表している。なお、同軍は当初、死者数を16人としていたが、今回の訂正の理由については言及していない。

 連合軍は、自爆攻撃および銃撃戦における市民の死亡者数は発表せず、同軍の報道官は「現在、調査中」と述べていた。しかし一方で、アフガニスタン内務省は、カブール(Kabul)からパキスタンとの国境の間を通る主要道路で発生した自爆攻撃の後の銃撃戦の際に、米軍兵士たちが市民10人を殺害したと述べている。

 また、この事件に激高した市民らが抗議活動を行い、集まった数百人がジャララバードから約50キロメートルのMarkoで、数時間にわたり道路を封鎖した。現地からの報道によると、参加者らは「米国に死を、ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領に死を」と叫んでいたという。

 写真は同日、車両による自爆攻撃に巻き込まれ負傷し、ジャララバードの病院に横たわる市民。(c)AFP/Akhter Khan