【ロンドン/英国 1日 AFP】映画「ハリー・ポッター(Harry Potter)」シリーズで人気の俳優ダニエル・ラドクリフ(Daniel Radcliffe、17)主演の舞台「エクウス(Equus)」が27日、ロンドンのギールグッド劇場で初日を終え、ラドクリフは熱狂的な称賛を浴びた。

 「エクウス」は、劇作家ピーター・シェーファー(Peter Shaffer)による1973年の作品。ラドクリフは、馬への異常な執着を見せる青年アラン・ストラングを演じる。彼の治療に苦悩する精神科医は、リチャード・グリフィス(Richard Griffiths)が演じる。

 舞台では、ラドクリフが「全裸」になるシーンもあり、「ハリー・ポッター」の配給元であるワーナーブラザーズ(Warner Brothers)がこれに難色を示したとも伝えられている。

■大衆紙は「ヌード」を、高級紙は「演技力」を評価

 批評家の間では、ラドクリフがこの舞台で「ハリー・ポッター」のイメージから脱却できるかが最大の関心事となっている。大衆紙の批評がラドクリフの「ヌード」に集中する一方で、高級紙は、ラドクリフの演技力に注目した。

 大衆紙デイリー・ミラー(Daily Mirror)は、彼の裸体を「がっしりしてたくましい」と表現。「彼の肉体は、若者のファンのみならず、批評家や共演者も魅了した」と批評した。

 デイリー・メール(Daily Mail)紙は、「(ラドクリフの全裸には)それほどのインパクトはなかったが、彼が本物の役者として、今後も役柄を広げられる資質を持っていることが示された」「彼のヌードを見に来た女性ファンも、彼のすばらしい演技に圧倒されたはず。彼は、ハリー・ポッターのイメージから卒業することに成功した」と高く評価した。

 ガーディアン(Guardian)紙の評価は、「星4つ」(最高は5つ)。「彼は、ハリー・ポッターを彷彿とさせることなく、見事に演じ切ることができた」と絶賛した。

 表紙に「劇場の外でカメラマンにもみくちゃにされるラドクリフ」の写真を掲載したデーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙も、「彼はハリー・ポッターのイメージを払拭し、可能性を充分に秘めたスリリングな舞台俳優であることを立証した」と賛美した。

 その一方で、タイムズ(The Times)紙は、「彼は攻撃性や苦悩については完璧に表現できているが、奇妙なことに、魔性の表現力には乏しい」「彼は宗教的恍惚(こうこつ)感にも似た高揚感をうまく表現できていない」と辛口批評。「彼のそうした失敗が逆に劇中の道徳観をゆるめ、劇そのものをおもしろくしている」とフォローした。