【ロンドン/英国 26日 AFP】サッカー、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)に所属するジョン・テリー(John Terry)は26日、イングランド・カーリング杯(Carling Cup)・決勝、アーセナル(Arsenal)戦での負傷交代から一夜明けて現在の心境を語った。

 チェルシーとイングランド代表の主将を務めるテリーは、後半15分にアーセナルのアブ・ディアビー(Abou Diaby)に顔面を蹴り上げられて意識不明となり、急遽ジョン・オビ・ミケル(John Obi Mikel)と途中交代した。約6分間の処置後に酸素マスク付けピッチを後にしたテリーはそのままスタジアム近くの病院に直行、容態が心配されたが2時間以内には試合会場となるカーディフのミレニアム・スタジアム(Millennium Stadium)に戻るほどの回復を見せ周囲を安心させた。

■負傷の記憶がないテリー

 しかし、テリーは負傷時の記憶が一切思い出せないという。チェルシーテレビのインタビューに応じたテリーは「私は怪我時の状況を思い出すことができません。病院に向かう途中の救急車で目覚めるまでは後半に向う通路とその他のことは覚えていました。病院で精密検査を受け結果は大丈夫だと言われホッとしているが、私はまだ少し意識がもうろうとした状態であると感じています。また、試合が行われたスタジアムでチームメイトと共に優勝を分かち合う事が出来て良かったと思っている。後半はプレーできる時間が少なかったので優勝は彼らのおかげだということを言わなければならない。」とチームメイトへの感謝の気持ちを語った。

■復帰はチームドクターの判断に

 テリーの復帰についてはチームドクターの判断に委ねられることになるが、3月3日に行われるイングランド・プレミアリーグ・第29節のポーツマス(Portsmouth)戦は大事をとって回避する可能性が高い。FAは「頭部外傷に関する規則は、痛みに苦しむ選手の為に休息の期間は定めないがチームドクターが個別に負傷を評価するべきであろう。脳の傷に対する反応は、クラブのメディカルスタッフを始め、神経外科医や神経科医などの専門家が臨床的に評価しなければなりません。臨床の規則は、兆候やサインが無くなるまでは練習や試合に戻るべきではないということです。」とし、頭部負傷の回復には万全を期すように促した。

 写真は、意識不明となりピッチ上に横たわるジョン・テリー(2007年2月25日撮影)。(c)AFP/PAUL ELLIS