【ダカール/セネガル 26日 AFP】25日に実施された大統領選挙で、2期目を目指す現職のアブドゥラエ・ワッド(Abdoulaye Wade)大統領(80)は同日、勝利宣言を行った。

 同大統領の選挙事務所のスポークスマンは同日、非公式ながら、開票率60%の段階で同大統領が55%の票を集めたと述べた。

■当確に自信、他の候補は不正の可能性を指摘

 これに対し、2005年に同大統領により解任されたイドリッサ・セク(Idrissa Seck、47)元首相をはじめ他の候補らは、「(早い段階で当確なら)選挙に不正があったことに他ならない」と抗議を強めている。

 今回の選挙には、史上最高の14人が立候補した。ワッド大統領は、2000年3月に、それまで政権を担当してきたセネガル社会党を破り、セネガル民主党(PDS)から初当選を果たした。同大統領は、当選時の公約である「国の改革」を達成するには2期連続で務める必要があると述べていた。

 同大統領は、第1回投票で50%以上の票を獲得して当選することを確信しており、首都ダカール(Dakar)で投票した際に「決選投票は行われないだろう」と語った。

■支持者ら早くも「祝福」

 投票は、一部地域で投票資材の到着が遅れたこと、全国1万1000か所の投票所の一部で有権者が殺到したことから、数時間延長された。ダカールでは、投票時間が終了する前から、ワッド大統領の支持者が早くも「当選を祝い」クラクションを鳴らしながら車を走らせる光景が見られた。

 セネガルは、西アフリカ諸国では唯一、1960年の独立以来軍事クーデターが発生しておらず、「民主主義が確立された国家」の評判を勝ち得ている。

 写真は25日、自ら投票を行うワッド大統領。(c)AFP/SEYLLOU