【コナクリ/ギニア 26日 AFP】反政府ゼネストで、国内での対応を迫られていたランサナ・コンテ(Lansana Conte)大統領は25日までに、新たな首相を任命することに合意し、労働組合は国内で大きな打撃を与えていたゼネストを中止することとなった。労働組合の代表、Ibrahima Fofana氏が25日に伝えた。

 National Union of Workers of Guinea(USTG)の代表であるFofana氏は「コンテ大統領は、3月2日までに組合が推薦した3人、および、市民団体の指導者が推薦した2人の候補者の中から新たな首相を任命し、国内の混乱に終止符を打つことに合意。同組合の各支部では、27日をもってゼネストを中止する」と述べた。

 なお、西アフリカ諸国経済共同体(Economic Union of West African States、ECOWAS)の調停により、コナクリ(Conakry)で行われた会談には、コンテ大統領および同大統領が2週間前に首相に任命したEugene Camara氏の両氏は出席していない。

 1984年からギニアの政権を治めているコンテ大統領が、空席だった首相の座にCamara氏を任命したことにより状況は悪化、同大統領は非常事態を宣言し、軍には大幅な権限を付与した。

 1月10日から始まったゼネストでは、厳しい弾圧によりこれまでに113人が犠牲となっており、国際社会をはじめ、事態の打開を図るようギニア国内の政党へ働きかけてきたアフリカの各機関からも非難されていた。

 写真はコナクリで25日、組合員たちとの話し合いの際に、ナイジェリアのイブラヒム・ババンギダ(Ibrahim Babangida)元大統領(左)と握手する労働組合、USTGのFofana代表(右)。(c)AFP/GEORGES GOBET