【カイロ/エジプト 24日 AFP】 イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の指導者ハレド・メシャール(Khaled Meshaal)氏は23日、エジプトの首都カイロ(Cairo)で記者会見し、欧州諸国の一部がパレスチナ自治政府に対する支援の凍結解除に合意したと語った。

「欧州の数か国がパレスチナ自治政府に対する支援凍結の解除で合意し、年間支援額を決定した上でパレスチナ側と接触に入った」(メシャール氏)

 メシャール氏は凍結解除を表明した国名を明らかにしなかったが、「望ましい方向性だ」と評価した。

 ハマス、ファタハ(Fatah)両党派は今月9日、いわゆる「メッカ合意(Mecca Accord)」の中で、パレスチナ自治区における統一政府樹立で合意。メシャール氏は「メッカ合意」と統一政府への支援を求めて各国を歴訪している。

 パレスチナ和平をめぐっては、米露両国と欧州連合(EU)、国連(UN)の代表が集まり、21日にドイツのベルリンで4者協議を実施。4者(カルテット)はパレスチナに統一政府が樹立されるまで、支援措置の凍結解除について判断を保留することで一致していた。

 欧米諸国はパレスチナ自治政府に対する支援を、ハマスの政権獲得以来1年近く凍結している。

 写真は22日、カイロでアムル・マハムード・ムーサ(Amr Mahmoud Moussa)アラブ連盟(Arab League)事務局長(中央右)との共同記者会見を終えたメシャール氏(中央左)。(c)AFP/KHALED DESOUKI