【ハリウッド/米国 24日 AFP】米国のブックメーカー(胴元)によると、第79回アカデミー作品賞最有力候補は、ギャングドラマ「ディパーテッド(The Departed)」と軽快なコメディ「リトル・ミス・サンシャイン(Little Miss Sunshine)」だ。

■作品賞は接戦になると予想

 マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)監督の「ディパーテッド」の受賞確立は3対2で「リトル・ミス・サンシャイン(Little Miss Sunshine)」と並んだ、とアナリストは述べる。

 米国の大手ブックメーカー『アメリカズ・ライン(America’s Line)』の社長であるベンジャミン・エクシュタイン(Benjamin Eckstein)氏は、ほぼ勝敗が予測できる監督賞と主演女優賞に比べて、作品賞は接戦になるだろうと述べている。

 同部門ではマルチリンガル・ドラマ『バベル』もまた有力だが、クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)監督の「硫黄島からの手紙」と「クィーン」の2作には勢いがない、と同氏は予想している。

■主演・助演部門受賞者は予測可能

 アメリカズ・ライン社は「ディパーテッド」と「リトル・ミス・サンシャイン」に3対2で同率、英国の『ラドブロークス(Ladbrokes)』もまた同点9対4で同率を提示している。また、『スポーツブック(Sportsbook)』もこの2作に同率との判定を出している。

 またエクシュタイン氏によると、予測ができない作品賞とは違い、主演男優賞と主演女優賞はダントツで「ラストキング・オブ・スコットランド」のフォレスト・ウィッテカー(Forest Whitaker)と「クィーン」のヘレン・ミレン(Helen Mirren)が有力。さらに、助演男優賞・助演女優賞はともに「ドリームガール」のエディー・マーフィー(Eddie Murphy)とジェニファー・ハドソン(Jennefer Hudson)が受賞を期待されている。

■有力株はダントツ、『ヘレン・ミレン』

 「ヘレン・ミレンの受賞はまず間違いないでしょう。フォレスト・ウィッテカーとジェニファー・ハドソンについても同じ事が言えます。私としては、エディー・マーフィーも十分に期待できるという気がしています」と、エクシュタイン氏はコメントした。

 ミレンについては、アメリカズ・ライン社が1対10、ラドブロークス社が1対66という確率を出している。また、大手ブックメーカーの『ウィリアム・ヒル(William HIll)』はすでに予想を止め、5万ポンド(約1187万円)以上をミレンの授賞に賭け始めている。アカデミー賞の受賞者に対し、賭け金を提示したのはこれが初めてとなる。

 「私たちの顧客の間では、近年の成功から判断して主演女優賞はもう彼女に決まったも同然だという意見が有力です。そして私どもも、これに賛成しています。もしヘレンが受賞しなかったとすれば、私たちにとってこれは前代未聞の混乱状態となるでしょう」と、同社の広報担当者ルパート・アダムス(Rupert Adams)氏は述べた。

■スコセッシ監督から目が離せない

 一方、監督賞については、過去5年間に渡り苦い思いをしてきたスコセッシ監督へという声が有力だ。アメリカズ・ラインは3対5、ラドブロークス社は1対6という確率を出している。

 「‘レイジング・ブル(1980)’」や「‘タクシードライバー’(1976)」、そして「グッドフェローズ(1990)」では、受賞が見送られてきました。しかし今回の「ディパーテッド」は彼の他の作品に勝るとは言い難いですね。これは作品自体を評価するというよりもマーティン監督の一連の作品に敬意を払うような形になるのだと思います。このような事は、アカデミー賞では珍しくないのです」と、エクシュタインン氏は語る。

 アメリカズ・ラインの出す確率は、賭け金よりもアカデミー賞投票者と映画業界からの情報に基づいている。「当社はもう何年もアカデミー賞の予想率を出していて、コミュニティーやハリウッド、そして映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences)とも良い関係を築いています。投票者数がどのくらいかなどの情報も持っているので、情報源には信頼して頂けると思います。」と、同氏は付け加えた。
 
 写真は、授賞式を直前に準備に追われている会場の様子。(c)AFP/GABRIEL BOUYS