【ロンドン/英国 23日 AFP】1997年に交通事故で亡くなったダイアナ妃を巡って揺れ動く、英国王室を描いた映画「クィーン(The Queen)」。アカデミー賞作品賞・監督賞・主演女優賞にノミネートされているこの作品について、同作品の監督を手がけたスティーブン・フリアーズ氏は「ヒットはまぐれ」だとコメントした。

 また、同氏は英国のデーリー・テレグラフ(The Daily Telegraph)紙に対し、マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)、クリント・イーストウッド(Clint East wood)監督が相手では、監督賞授賞は有り得ない、と語った。

■「クイーン」に対し、自虐的酷評

 同作品で、主役のエリザベス2世を演じたヘレン・ミレン(Helen Mirren)は、すでにいくつもの賞を受賞している。さらにアカデミー賞では計6部門でノミネートを受けているこの作品で、ミレンとフリアーズ監督も共に各賞の候補者として名前が上がっている。

 「この作品で勝てるとは思っていません。期待もしていませんし。ただタイミングが良かっただけでしょう。ヒットしたのはまぐれですよ」と、監督はコメントした。

 また、彼自身の監督賞授賞について、フリアーズ監督はメディアに「マーティン(・スコセッシ)とクリント・イーストウッド監督?彼らに対して勝てるなんて思ってませんよ。だから、私はイベントを楽しむだけです。関係者には気の毒だけど。」

■ヘレン・ミレン、主演女優賞の受賞は有力

 一方、主演女優賞候補のミレンはテレグラフ紙の記者に対し、「受賞者発表を前に、緊張しています」と語った。

 「緊張しているのは、アカデミー賞を通して私は自身や作品、そして祖国を表現することになるからよ。こう言ったら大げさだけど。ただ、ばかな真似をしないように祈るだけね。」と、ミレンは付け加えた。

 今年、いくつもの賞を総なめにしたミレンは2週間前、ロンドンで開催されたBAFTA賞でも主演女優賞を獲得している。大手ブックメーカー「ウィリアム・ヒル(William Hill)」は、ミレンこそが今年のアカデミー賞で主演女優賞を獲得するに値すると述べている。同社は22日に、5万ポンド(約1187万円)以上をミレンの授賞に賭け始めている。

 「私たちの顧客の間では、近年の成功から判断して主演女優賞はもう彼女に決まったも同然だという意見が有力です。私どもも、これに賛成しています」と、同ブックメーカーの広報担当者ルパート・アダムス(Rupert Adams)氏は述べた。
 写真は、映画「クィーン(The Queen)」でエリザベス2世を演じるヘレン・ミレン。(c)AFP