【マプト/モザンビーク 23日 AFP】今年に入って相次ぐ洪水被害に見舞われているモザンビークに22日、強力なサイクロン「Favio」が上陸し、被害の拡大が懸念されている。

 非常に強いサイクロン「Favio」は、風速時速200キロの「カテゴリー4」に分類される。サイクロンによる死者は現在までには報告されていないが、洪水によりこれまでに数万人が家を失う中、対応に追われる当局にはさらなる負担となると見られている。

 気象当局によると、サイクロンは首都マプト(Maputo)から北東約800キロにあるイニャンバネ州ビランクロ(Vilankulo)を直撃した。同地は集中豪雨と強風に見舞われ、屋根が吹き飛ばされるなどの被害が出た。一部地域では停電となった。

 サイクロンは、23日には洪水で甚大な被害を受けた中部の都市カイア(Caia)付近を通過すると見られ、豪雨による被害拡大が懸念されている。

 同国では、今年に入ってからの洪水被害で、これまでにザンベジ川周辺の住民約8万人が家を失い、約30人が死亡している。

 写真は、ムタララ(Mutarara)地方の洪水の様子。(c)AFP/ECHO FRANCOIS GOEMANS