【ロンドン/英国 22日 AFP】テニスの四大大会の一つに数えられるウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)を主催する全英ローンテニス&クロッケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet Club)のCEO、イアン・リッチー氏(Ian Ritchie)とティム・フィリップス会長(Tim Phillips)会長が22日、6月25日から7月8日までの日程で行われるウィンブルドン選手権における賞金の男女差を撤廃すると発表した。

 この発表を受け、同大会を制した経験のある女子選手らから歓迎の声の挙がった。

■ヴィーナス・ウィリアムス「今回の決定に盛大に拍手を送る」

 同大会で女子シングルス3度の優勝を誇るヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)は、セット数による獲得賞金の差が埋まるなら男子のように5セット戦う用意があるとも話し「世界で一番のこのトーナメントは、より良いものになった。女子テニスの価値が認められたというウィンブルドンの今回の決定に盛大に拍手を送るわ。2007年の大会は私や他の選手にとってより意味のある重要なものになるでしょう」と今回の決定を喜んだ。

■アメリー・モウレズモ「全仏オープン・テニスにも大きなプレッシャーとなる」

 同大会昨季チャンピオンで、全仏オープン・テニス(French Open 2007)に現在標準を合わせているアメリー・モウレズモ(Amelie Mauresmo、フランス)は「私の答えはいつも同じで、こういう問題は根本的な問題だということ。世界中の様々な仕事をしている女性が、同じ仕事なのに男性よりも安い報酬を受けているという事は、本当に平等とは言えないわ。でも今回の決定は、全仏オープン・テニスにも大きなプレッシャーとなるでしょう」と話し、全仏オープンにプレッシャーを与えるような決定であるとこの結果を喜んだ。

■マリア・シャラポワ「女子選手と世界的なスポーツイベントの絆を強める」

 世界ランキング1位のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)も男子と同等の賞金をと積極的に発言してきていた。2004年に同大会女子シングルスで優勝を果たし、トップ選手の仲間入りを果たしたシャラポワは、「ウィンブルドンはテニス界の中で様々な方法でリードしてきている大会。今回の決定はようやく女子選手と世界的なスポーツイベントの絆を強めることになるでしょう」と話した。

■ラリー・スコット会長「歴史的そして決定的な瞬間」

 賞金差のある同大会に対して激しく非難していた女子テニス協会(Women’s Tennis Association、WTA)のラリー・スコット会長(Larry Scott)は、決定を受けて「これは女子テニス選手にとって歴史的そして決定的な瞬間である。また、社会的に女性の平等に対し重要な一歩である。女子テニス界が歩んできた進歩を評価してこのような断固たる行動を取るウィンブルドンのリーダーシップを賞賛したい」と述べた。

■ジョン・マッケンロー「他の社会にもよい例となる」

 また、男子シングルスで3度の優勝を誇り男女同額賞金を訴えてきたジョン・マッケンロー(John McEnroe)は「男子も女子も同じトーナメントでプレーするとき、賞金差があるんなんてばかげている。賞金を同額にすることで他の社会にもよい例となるだろう」とこの決定に賛成であると英国紙、デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)に語った。

 写真は、記者会見に応じるリッチーCEOとフィリップス会長(右)。(c)AFP/ADRIAN DENNIS