【北京/中国 19日 AFP】北京で18日、春節(旧正月)を祝う爆竹で1人が死亡、270人が負傷した。国営新華社通信(Xinhua news agency)が伝えた。春節の爆竹で死者や負傷者が出ることが少なくないが、今年は危険性の高い違法爆竹が市場に出回ったことで被害が多発したという。

 新華社通信によると春節初日の18日、25歳男性が頭部負傷により病院で死亡し270人が負傷。負傷者のうち男性2人が片目を損傷したという。

 安全性が改善されたとして12年間爆竹規制を強いてきた中国政府は2006年、規制を解除した。市当局者は今年、2006年の4倍にあたる違法爆竹5億6000万本を押収したという。一方北京市内にある政府指定の会場では、昨年24万本販売された合法爆竹も、今年は38万本販売された。

 中国で春節の爆竹は厄払いと新年の招福祈願を行う欠かせない行事となっている。

 そのほか、世界各国の中国系住民たちも、それぞれに祝い事を催した。アジア各国の中国人居住区やキューバ、フランスの通りでは獅子舞が披露され、寺院を訪れた人々は、線香に火をともし、ブタ年となった新年の幸福をそれぞれに祈った。
 
 写真は18日、北京にある道教の寺院で、祝いの舞を披露する少女。(c)AFP/Peter PARKS