【ビチェンツァ/イタリア 18日 AFP】ユネスコ世界遺産に登録されているビチェンツァ(Vicenza)で17日午後、米軍基地拡大計画について数万人の人々が抗議デモを行った。

 警察のヘリコプターが頭上を旋回する中、再建共産党(Refoundation Communist)は赤い旗、平和主義派は七色の旗を掲げ、環境保護活動家らは緑を基調とした格好で、人口約10万人の小都市を取り囲むように抗議行進に参加した。

 同市には16日から人々が続々と集まっており、「米国に用はない」、「基地を米国に引き揚げろ」と書かれた横断幕や、キューバのゲリラ指導者、チェ・ゲバラ(Che Guevara)の写真を掲げる参加者もいる。

 抗議の主催者らはその数を10万人以上と見積もっているが、警察当局は約4万人と発表した。通信社のANSAが報じた。

 ロマーノ・プロディ(Romano Prodi)首相は1月、苦悩の末、親米派であったシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)前首相が承認した同計画の維持を決定していたが、連立政権内の共産主義派などからも激しい反発に直面している。

 写真は、横断幕を掲げてデモを行う人々。(c)AFP/GIUSEPPE CACACE