ディーパ・メータ監督の問題作「Water」 インド公開を迎える - インド
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【ニューデリー/インド 16日 AFP】カナダ/インド合作映画「Water」が3月、インドで待望の公開を迎える。しかし、ディーパ・メータ(Deepa Mehta)監督が、本作完成までに歩いてきた道のりは平坦ではなかった。公開を前にニューデリーで記者会見を行なったメータ監督は、本作のインドでの公開を特別なものだと語った。
■議論を呼ぶ内容
未亡人となったヒンズー教徒の女性たちに対する排斥と過酷な扱いをテーマに20世紀のヒンズー主義世界における女性の窮状を描いた本作に対して、過激な同教徒から抗議が起こり、2000年に製作は中断された。
ベンガル語の有名な小説「Sei Samay(Those Days)」の盗作だとして、57歳のメータ監督は起訴された。しかし、その後起訴は取り下げられている。
現在、カナダを拠点に活動するメータ監督は、本作に関する論争を気にしていないと語った。「誰に対しても怒りは感じていません。当時は、不運にも難しい時期だったのです。落胆し、喪失感にさいなまれましたが、支持してくれる人々もいましたから」
本作は、第79回アカデミー賞(The 79th Academy Awards)外国語映画部門にカナダ代表としてノミネートされている。インド人がインドをテーマに描いた同作品が選出されたのは、カナダの多文化主義の表れだと監督は語る。「映画を撮る情熱はインドから与えられ、映画で表現する自由はカナダから与えられるのです」
■抗議行動により製作中断も
インドでの抗議行動が起こる中、映画のセットは破壊され、製作を中止するしかなかったという。しかし、メータ監督は、スリランカで新しいキャストのもと、ゼロから再開し2005年に完成を迎えた。
議論が巻き起こったにもかかわらず、決して製作を放棄する気にはなれなかったと話す同監督。「この映画は、私にとってとても特別で、重要なものなのです。完成できたことを誇りに思いますし、インドでの公開をとても楽しみにしています」
当初は、未亡人たちが住む、ヒンズー教の聖都バナラシ(Varanasi)を舞台にする予定であった。しかし、バナラシの川に面した街並を再現するのは難しく、その代わり、インドのほかの街が舞台になっている。
時は1930年代。未亡人たちは排斥され、貧しい環境での生活を強いられた時代。現在でも、孤立した貧困の中で暮らす女性たちもいるが、インド北部のブリンダーバン(Vrindavan)など、特別な住居施設が設けられている街もある。
「ダークなイメージでヒンズー教を描いている」と抗議する者もいる。
売春を強要される未亡人などが描かれている114分の本作は、インドの検閲を通過し、3月9日に公開される。
配給側は、公開時の抗議行動については心配していないと語る。「現時点で、脅迫などはまったく受けていません。ですから、抗議に関しても案じていません。素晴らしい映画ですから、ここインドで公開されるべきなのです」と配給側のRavi Chopra氏は語った。
■世界的に高い評価
既に本作は2005年のトロント国際映画祭で公開され、世界的な賞賛を得ている。
メータ監督は1996年公開の作品「Fire」では、正統派が圧倒的多数を占めるインドにおいてのレズビアンを描き、公開時には、抗議者らが映画館を襲撃するなど、問題となった。
写真は、会見を行なうメータ監督(左)。(c)AFP
■議論を呼ぶ内容
未亡人となったヒンズー教徒の女性たちに対する排斥と過酷な扱いをテーマに20世紀のヒンズー主義世界における女性の窮状を描いた本作に対して、過激な同教徒から抗議が起こり、2000年に製作は中断された。
ベンガル語の有名な小説「Sei Samay(Those Days)」の盗作だとして、57歳のメータ監督は起訴された。しかし、その後起訴は取り下げられている。
現在、カナダを拠点に活動するメータ監督は、本作に関する論争を気にしていないと語った。「誰に対しても怒りは感じていません。当時は、不運にも難しい時期だったのです。落胆し、喪失感にさいなまれましたが、支持してくれる人々もいましたから」
本作は、第79回アカデミー賞(The 79th Academy Awards)外国語映画部門にカナダ代表としてノミネートされている。インド人がインドをテーマに描いた同作品が選出されたのは、カナダの多文化主義の表れだと監督は語る。「映画を撮る情熱はインドから与えられ、映画で表現する自由はカナダから与えられるのです」
■抗議行動により製作中断も
インドでの抗議行動が起こる中、映画のセットは破壊され、製作を中止するしかなかったという。しかし、メータ監督は、スリランカで新しいキャストのもと、ゼロから再開し2005年に完成を迎えた。
議論が巻き起こったにもかかわらず、決して製作を放棄する気にはなれなかったと話す同監督。「この映画は、私にとってとても特別で、重要なものなのです。完成できたことを誇りに思いますし、インドでの公開をとても楽しみにしています」
当初は、未亡人たちが住む、ヒンズー教の聖都バナラシ(Varanasi)を舞台にする予定であった。しかし、バナラシの川に面した街並を再現するのは難しく、その代わり、インドのほかの街が舞台になっている。
時は1930年代。未亡人たちは排斥され、貧しい環境での生活を強いられた時代。現在でも、孤立した貧困の中で暮らす女性たちもいるが、インド北部のブリンダーバン(Vrindavan)など、特別な住居施設が設けられている街もある。
「ダークなイメージでヒンズー教を描いている」と抗議する者もいる。
売春を強要される未亡人などが描かれている114分の本作は、インドの検閲を通過し、3月9日に公開される。
配給側は、公開時の抗議行動については心配していないと語る。「現時点で、脅迫などはまったく受けていません。ですから、抗議に関しても案じていません。素晴らしい映画ですから、ここインドで公開されるべきなのです」と配給側のRavi Chopra氏は語った。
■世界的に高い評価
既に本作は2005年のトロント国際映画祭で公開され、世界的な賞賛を得ている。
メータ監督は1996年公開の作品「Fire」では、正統派が圧倒的多数を占めるインドにおいてのレズビアンを描き、公開時には、抗議者らが映画館を襲撃するなど、問題となった。
写真は、会見を行なうメータ監督(左)。(c)AFP