【ニューヨーク/米国 15日 AFP】女子テニス世界ランキング1位のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova)さん(19)が14日、国連開発計画(UNDP)の親善大使に就任した。

 ニューヨークの国連本部で同日行われた記者会見には、報道陣が殺到、UNDPの貧困問題活動への支持獲得に、圧倒的な人気を誇るシャラポワさんの貢献が期待される。

 記者会見でシャラポワさんは、1986年のチェルノブイリ(Chernobyl)原発事故で放射能被害を受けたベラルーシ、ロシア、ウクライナのUNDP復興プロジェクトへ10万ドル(約1200万円)を寄付すると発表した。

 寄付の理由についてシャラポワさんは、「まず、家族の出身地であるチェルノブイリ被災地域に重点を置いて取り組みたい。被災地域の若者にとって、現在、貧困と機会の欠如が最大の脅威となっている」と語った。

■ 1986年の悪夢

 旧ソビエト連邦時代の1986年4月26日早朝、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所で爆発が起き、放射能物質を含んだ雲が欧州広域に拡散、史上最悪の原発事故となった。ウクライナや近隣諸国では、現在でも数百万人が後遺症に苦しむ。

 シャラポワさんの両親はウクライナ国境に近いベラルーシのゴメリ(Gomel)に住んでいたため、放射能汚染の被害を恐れロシアのシベリア(Siberia)に移住、そこでシャラポワさんが生まれた。シャラポワさんは、2年間を同地で暮らした。その後、米国の一流テニス・アカデミーでテニスを学ぶため1995年に渡米、現在は米国を拠点としてテニス選手として活動している。

 シャラポワさんは、教育、健康、女性問題、衛生などの分野での2015年までの達成目標をかかげた貧困撲滅プログラム、「ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals、MDGs)」の達成を、UNDPを代表して呼びかけていく。

 シャラポワさんのほか、女優、紺野美沙子さん、ノルウェーのマグナス・ホーコン(Haakon Magnus)皇太子や、サッカー界からブラジルのロナウド(Ronaldo)選手、フランスのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)選手、コートジボワールのディディエ・ドログバ(Didier Drogba)選手らがUNDP親善大使として活躍している。

 写真は国連本部で14日、アド・メルケルト(Ad Melkert)国連事務次長に10万ドルの小切手を手渡すシャラポワさん(右)。(c)AFP/Timothy A. CLARY