幹細胞治療、世界で唯一可能な国へと外国人患者が増加 - タイ
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【バンコク/タイ 13日 AFP】米国ワシントン州在住のダグラス・ライスさん(61)は、余命3か月と宣告された。それまでの数年間で、うっ血性心不全による心臓発作を7回繰り返していた。しかし、彼は米国で勧められた人工心臓手術を拒否した。
人工心臓なんていらない。機械のようになって生きたくはない」。現在引退状態の生活を送っているライスさんは起業家だった。代わりに選んだのは、バンコク(Bangkok)へ行き、実験段階にある幹細胞治療を受けることだ。
治療費は3万ドル(約3640万円)。「一切ためらいなんてありませんでした。自分の血液を使用し、自分の幹細胞を使用し、それらを自分の体に戻すのですから。何の危険も感じません」。
ライスさんのように自国で不可能な治療を求め、タイへ渡る人は増加している。なかでも幹細胞治療が可能なのは世界でもタイだけだ。タイでは幹細胞治療のように治癒性が高い一方、多くの疑問も残る実験段階の治療に政府の規制がない。
こうした状況を背景に、胚幹細胞治療ではさまざまな組織に成長する可能性を持つ幹細胞を採集するために、ヒトの胎児の生命を犠牲にする点が問題となっている議論も無視されている。
ライスさんが受ける治療では、幹細胞は胎児ではなく自らの血液から採集される。タイの医師らは、患者に副作用がないとは保証できないとしながらも、患者自身の幹細胞を使用することでリスクは低くなるとしている。
写真はバンコクで7日、幹細胞治療のための幹細胞採集手術を受ける海外出身の患者。(c)AFP
人工心臓なんていらない。機械のようになって生きたくはない」。現在引退状態の生活を送っているライスさんは起業家だった。代わりに選んだのは、バンコク(Bangkok)へ行き、実験段階にある幹細胞治療を受けることだ。
治療費は3万ドル(約3640万円)。「一切ためらいなんてありませんでした。自分の血液を使用し、自分の幹細胞を使用し、それらを自分の体に戻すのですから。何の危険も感じません」。
ライスさんのように自国で不可能な治療を求め、タイへ渡る人は増加している。なかでも幹細胞治療が可能なのは世界でもタイだけだ。タイでは幹細胞治療のように治癒性が高い一方、多くの疑問も残る実験段階の治療に政府の規制がない。
こうした状況を背景に、胚幹細胞治療ではさまざまな組織に成長する可能性を持つ幹細胞を採集するために、ヒトの胎児の生命を犠牲にする点が問題となっている議論も無視されている。
ライスさんが受ける治療では、幹細胞は胎児ではなく自らの血液から採集される。タイの医師らは、患者に副作用がないとは保証できないとしながらも、患者自身の幹細胞を使用することでリスクは低くなるとしている。
写真はバンコクで7日、幹細胞治療のための幹細胞採集手術を受ける海外出身の患者。(c)AFP