【ワシントンD.C./米国 13日 AFP】米国人の大半は今年のバレンタインデーも例年通り、チョコレートとテディベアの贈り物を用意して、愛する人とロマンチックなディナーを楽しんで過ごす。しかしなかには、恋人から逃げるのに必死な人もいるようである。

 2月14日に恋人と会いたくないというある男性は、バレンタインデー当日、「お預かりしているペットの容体が急に悪化しました」という偽電話をもらうよう手配済みだ。別の男性も、「お宅の水道管の緊急修理が必要になりました」との偽電話を手配してあるという。

 偽電話の代行業者は、イリノイ州にあるその名もアリバイ・ネットワーク(Alibi Network)。もともとは、不倫関係にある男女のアリバイ工作が専門だという。

 同社社長によれば、今年は例年になく、バレンタインデーの夜を自宅で配偶者と過ごしたがる人が男女ともに多いのだとか。「恋人より配偶者を選ぶ人が多いなんて、変な年ですよ」(社長談)

 同社にとってバレンタインデーはまさにかき入れ時で、売上は一気に30%増しとなる。サービス利用客は男女半々だそうだが、社長によれば、「こういうことは男性のほうが苦手みたいですよ。女性の場合は、それはもう計算づくで、慎重にことを運びますからね。どんなアリバイがいいか、希望もはっきりしています」ということらしい。

 2つのアリバイを手配する強者客もいるとか。1つは恋人と過ごす時間用、そしてもう1つは自宅で配偶者と過ごす時間用である。ちなみに、1度に2つのアリバイを利用しても割引サービスはない。

 同社の客層は24歳から65歳で、全国各地からの利用があるという。国内だけではなくカナダや英国にも顧客がいるそうだ。

 料金は、偽電話を顧客にかける場合で35ドル(4200円)、市街でセミナーに参加中などのアリバイ作りの場合で1500ドル(約1万8000円)程度。そのほかに、会員登録費用として初回に75ドル(約9000円)が必要となる。

 写真は、ニューヨークの有名チョコレート店ジャック・トレス(Jacques Torres)に飾られたバレンタイン・チョコレート。(c)AFP/Stan HONDA