IOC アームストロング氏の禁止薬物使用に関わる発言でパウンド会長を非難 - 米国
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【ロサンゼルス/米国 12日 AFP】国際五輪委員会(IOC:International Olympic Committee)が2日に倫理委員会を開き、自転車ロードレースのツール・ド・フランス(Tour de France)で7連覇を飾り2005年に現役を引退したランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏へ批判するコメントを発している世界反ドーピング機関(WADA:World Anti-Doping Agency)のリチャード・パウンド(Richard Pound)会長を非難する決議を採択したとロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)紙とニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙が報じた。
パウンド会長は、フランスのスポーツ紙「レキップ(L'Equipe)」が、1999年のツール・ド・フランスで提出されたアームストロング氏の尿サンプルのうち6つから当時は検査が行われていなかったが、現在では禁止薬物に指定されているエリスロポエチン(EPO)が検出されていたと報じたことに関し、その内容を肯定するコメントを発していた。
■勝利を宣言するアームストロング氏
これを受けてニューヨーク・タイムズ紙のインタビューに応じたアームストロング氏は「IOCが協力機関に対して非難や警告を発するのは極めて異例の事態。これはIOCが誰を支持しているかの意思の表れであり、私の勝利は明らかである。この決議がWADAのトップに立つ者の公的な場所での振る舞いを正す良き前例となってくれることを望む」と語り、またパウンド会長に対しては「パウンド会長は口を開いては災厄をもたらす道化師」とニューヨーク・タイムズ紙に語り、強く非難をしている。
■強気の姿勢を崩さないパウンド会長
一方、ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューに応じたパウンド会長は、発言を撤回するどころかIOCの決議を「アームストロング氏の件を葬り去ることによって批判をかわそうとするもの」と断じ、アームストロング氏については「彼は私に訴状を送りつけることによってブラジルの熱帯雨林を伐採している。事実を葬り去ろうと躍起になっているようだが、EPOの検出はフランス政府公認の研究所が発表しているのだ。大騒ぎすれば事実を消し去ることができると考えているのかもしれないが、そんなことは有り得ない」と語り、強気の姿勢を崩していない。
■パウンド会長に発言自粛を促すIOC役員
IOCの役員は倫理委員会の決定を支持しているとした上で「パウンド会長のコメントはアームストロング氏の誠実さに対する非難であり、五輪の精神に著しく反する軽率な発言と言わざるを得ない。パウンド会長は公の場において五輪全体の品位を落とすような発言は慎む義務があることを理解しなければならない」と語り、パウンド会長に発言の自粛を促した。
写真は、ニューヨーク・シティマラソン(New York City Marathon)の開幕を控え、記者会見を行うアームストロング氏(2006年11月3日撮影)。(c)AFP/Timothy A. CLARY