【サンフランシスコ/米国 11日 AFP】サンフランシスコを象徴するビル「San Francisco Armory」を、ボンデージ専門のポルノサイト運営会社「Kink.com」が約150万ドル(約1億8250万円)で買収した。フェティッシュなポルノ製作会社が引っ越してくるとあり、開放的な市民性で知られるサンフランシスコ市民たちも、「汚らわしい」と不満を漏らしている。

「てっきり住宅用になると思っていたから、やつらが引っ越してきたときはショックだった」と語る劇場のオーナーAnita Correaさんは、「誰がぼんやりしていたんだろう」と落胆を隠せない。

 ムーア人の砦をモデルにデザインされたArmory Buildingは、米国の史跡名簿にも登録されている由緒ある建物。だが1970年初頭、国家警備隊が退去してからは荒廃が進んでいた。

 洞窟のような構造の屋内には2エーカー(約4050平方メートル)の練兵場があり、屋根には「やぐら」が設置されている。現在は、銃を構えた兵隊に代わり、革の鞭を持ったポルノ女優が闊歩しているというわけだ。

 元教師で現在は地元コミュニティの団体リーダーを務めるToby Levineさんも、「街のシンボルが女性の品位を落とすような商売に堕落するのを見るのは忍びない」と不満をあらわにする。

■ウェブサイト側は「前向きな事業展開」を主張

 一方、Kink.comのオーナーによると、迷宮のようなビルの構造がハードコア映画の背景に完璧なのだという。

 同サイトのReena Patel氏は、「元来、サンフランシスコは性に対してオープンである街なのに、このように抗議が殺到するとは、少し意外だった」と心境を語る。
「ポルノに対する誤った情報や誤解に対し、さらに取り組まなければならない。麻薬取り引き関係者や犯罪者などが出入りしていると勘違いを起こしているだろうから」

 またPatel氏は、Kink.comが常に前向きな事業を展開していると主張しながら、「建物を元の状態に戻したい。壊れた窓を全部取り替え、落書きも消して、周辺には木も植える」と語る。今後は、同建物で地域行事の開催も計画しているという。

 写真はSan Francisco Armory(撮影日不明)。(c)AFP/SF ARMORY.COM