【トゥールーズ/フランス 8日 AFP】度重なる納入の遅れなどで話題となっているエアバス(Airbus)の超大型旅客機「A380」のプレス向け試乗会が7日に行われ、世界中から集まった200人の報道陣は、静けさ、室内の明るさ、収容性の高さに目を見張った。

 試乗機は、南西部のトゥールーズ(Toulouse)国際空港を現地時間の午後1時15分に飛び立ち、上空を2時間旋回したあと、同じ空港に着陸した。

 エールフランス(Air France)でA380の乗務員の訓練を担当するRaymond Taeb氏は、「客室内は、これまでのどの航空機よりもゆったりとしている」と語った。

■余裕と工夫に満ちた空間、照明、設備

 A380は、全長73メートル。競合するボーイング(Boeing)747に比べ、機体の幅が最大1.8メートル広く、エコノミークラスでも「食事を運ぶワゴンの横を通れるほど」の通路が確保されている。客室は2階建てで、メインデッキ(1階)はボーイング777、上部デッキ(2階)はA340と同等の大きさという。

 1階と2階は、ボーイング747のような「らせん」ではなく、長くまっすぐにのびた階段でつながっており、まるで巨大な客船にでも乗ったかのようだ。そして、ファーストクラスの後ろには広々としたバーがしつらえられ、長旅の退屈をいやしてくれる。

 客室内は、照明に工夫が凝らされており、とても明るい印象を受ける。また、そのやわらかさは、目にやさしい。

 A380のマーケティング・ディレクター、Richard Carcaillet氏によると、窓は通常よりも若干大きく、さらに、機体の大きさに比例して照明の数も通常の2倍になっているという。

■一部プレスからは不満の声も

 同機は最大853人の収容能力を持つが、乗客の快適性をどこまで追求するかは、航空各社にゆだねられている。

 A380のコマーシャル・ディレクターであるJohn Leahy氏は、「シンガポール航空(Singapore Airlines)、カンタス航空(Qantas Airways)、エミレーツ航空(Emirates)各社は、500席以下におさえたい考え。ファーストクラスにシャワールームを備え付けたいという航空会社もある」と語った。

 試乗機には、当初予定されていた最新鋭のAV・コンピュータ機器は設置されなかった。A380の開発プログラムの責任者であるMario Heinen氏は、納入遅延の原因ともなった機内配線問題は「解決済みだ」としている。

 一方、今回の試乗会は参加者全員が満足というわけではなかったようだ。カメラマンが招待されなかったという苦情書を、50人が提出するという事態となった。

 写真は1月18日、Saint-Martin du Touchの製造工場で、A380の前で撮影に応じるルイ・ガロワ(Louis Gallois)社長兼CEO。(c)AFP/PASCAL PAVANI

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