【ジャカルタ/インドネシア 8日 AFP】インドネシア政府は7日、米製薬企業バクスター・インターナショナル(Baxter International Inc)と鳥インフルエンザ・ワクチンの開発および治療に関する覚書を締結した。同国政府はウイルス標本の無償共有を求めていた世界保健機関(WHO)の要請を無視した形になる。

 覚書はインドネシア政府が高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス標本をバクスター・インターナショナルに提供し、見返りに同政府が自国内にワクチン製造施設を建設する際には、バクスター側が支援する内容となっている。

 ファディラ・スパリ(Fadilah Supari)保健相によると、覚書に基づいてインドネシアには非常事態発生時の鳥インフルエンザ・ワクチン購入が保障される上、安価な販売価格で提供されるという。

 スパリ保健相は覚書の目的について「(ワクチンを)自国民向けに事前に確保すること」としている。さらにライセンス契約が締結できた場合、インドネシア政府は製造した鳥インフルエンザ・ワクチンを国内販売できるだけでなく、海外輸出も可能になるという。

 鳥インフルエンザによるインドネシア国内の死者は63人に上り、世界最悪の犠牲者数となっている。

 写真は1日、バリ島(Bali)デンパサール(Denpasar)の市場で売られるハト。(c)AFP/Sonny TUMBELAKA